■週の概況 2022年第1週 1/5(水)~ 1/8(土)
【全体】
2021年最終週は、強い寒波の襲来で物流に混乱が生じたものの、まずまず平穏な締め括りとなった。それでもせり・三つ葉といった正月需要品、大葉などの業務用野菜、地元産の蓮根などは大きく不足感が生じた。
この年末年始、寒波の再来により降雪はありそうだが、露地野菜は順調な収穫が見込まれ、新年1月5日の初市からは、潤沢かつ安値感のあるスタートになると予想する。ただし、果菜類に多いハウス栽培ものは、重油高により加温が制限されるため、例年より出荷数量の抑えられた出だしとなる見込みだ。
【野菜】
葉茎洋菜類では、ブロッコリーは数量の減少により、価格は上がる見込みだ。白菜は安定した入荷であるものの前年と比較して少ない模様。価格は一段上げに向かうだろう。菜類では、小松菜は寒さの影響から減少傾向の為、堅調な価格推移が予想される。菌茸類では、椎茸、えのき茸は各産地より潤沢な入荷となり価格は下げに向かう。
果菜類では、胡瓜は高知産主体の入荷。年末年始の需要も落ち着き価格は下がる見込みだ。茄子は年明けに入荷は増量し、下げに転じるだろう。大葉や茗荷は年末の引き合いも落ち着き弱気配が予想される。トマト、ミニトマトについては、重油高の影響から数量は伸び切らない状態が続く。
根菜類では、大根、人参は安定した入荷が見込まれる。かぶらは共撰物、個人物の入荷。年末需要も落ち着き価格は下がる。馬鈴薯、玉葱は北海道産地から翌週からの入荷となる。ごぼうは安定した入荷とで、前年と比較して安値推移が続き量販に向く。
【果実】
国内果実では、苺は、愛知産、長崎産、鹿児島産主体の入荷。クリスマス需要は終了し、価格は下がる。みかんは、長崎産は週末の販売で福岡産は隔日での販売となる。メロン類は、静岡産は生産を休む人が出ており入荷は減少傾向の為、価格は高値が続く見通しだ。福岡産の冷蔵柿やキウイフルーツは、翌週以降からの入荷スタートとなる。
国外果実では、各品目安定した入荷となり、価格は保合で推移する見込みである。
【最後に】
令和3年の青果物を総括すると、コロナに翻弄され業務需要は依然として不振が続き、一般野菜の巣ごもり需要もパッとせず、芋玉を除き市況低迷が長期化するなど、販売面では厳しい年だったと言える。初市は例年通り5日からとなる。