北陸道封鎖後の渋滞
13日夜から14日未明にかけて、強い冬型の気圧配置によりまとまった雪が降った。このため北陸自動車道は上下線および石川富山の県境の国道359号線も一時通行止めとなった。国道8号線では大型トラックが立ち往生し、最大16kmの渋滞が発生した。
卸売市場では延着多発
市場流通も影響を受けた。中京方面からのトラック便が延着したのだ。早朝6時のせり販売時刻に間に合わない品目は多数にのぼった。今は消費が鈍く小売店の動きがパッとしないので、延着に対してクレームも言う顧客はあまりいなかった。苦情が出ないほどに販売が低調というのは寂しく情けない実情ではあるが、お客に迷惑がそれほどかからなかったという点では不幸中の幸いとも言える。
冬タイヤ未装着車が原因
通行止め及び渋滞が発生したのは、冬用タイヤを装着していなかった車が雪で立ち往生したことが原因だ。北陸が拠点の業者では考えられないが、雪が降らない地域から流入する車両では冬タイヤをはかない車両はかなりある。今回も動けなくなった車の多くがノーマルタイヤだったという。
行政主導で動脈整備を
過去、雪による物流トラブルが何度も何度も繰り返されてきた。国道8号は常習犯だ。極端な話、たった1台がはまるだけで大渋滞が起こる。これは〝仕方ない〟で済まされる問題ではない。今回も〝過去の教訓がまったく生かされいない〟という批判が県議会内で飛び交った。動脈が弱々しい肉体では健康的な生活は営めない。ましてや近年は温暖化の影響か、気象変動のブレ幅が増しているように感じる。大雪、大雨、地震などの自然災害が〝想定外に発生することが恒例化〟している時代だ。想定内の枠を拡大し、北陸の大動脈の整備を行政主導で進めてもらいたい。物流機能が脆弱では太平洋側と勝負にならないのである。