青果物の週間情報 【2022-W6】

■週の概況 第6週 2/7(月)~ 2/12(土)

【全体】

 燃油や資材の高騰がニュースとなり、農産物の製造原価は間違いなく上がっているが、野菜は価格転嫁に結びつかず、消費も低調な動きが続いている。本来なら豆類など春の商材を売りたい時季だが、寒さ厳しく降雪も続き、需要はまだ高まっていない。野菜は全般的に冷え込みで数量は少なめながら、値を上げる品目は少なく、小康状態が続くだろう。ただ、長期的に高値だった馬鈴薯は、鹿児島県産が潤沢かつ大玉傾向のため、潮目が大きく変わってきそうだ。また、降雪により週の前半は交通網が乱れるかもしれない。

 果実は中晩柑類の種類が豊富で順調な入荷を見せているが、気候の影響で品種の出方が例年より早いサイクルで回っている。例えば本来3月が旬のはずの「はまさき」がすでに出回ってきたし、「せとか」の出方も早い。この傾向は他の果実にも波及すると考えられ、毎年のパターンとは違う売場展開が必要になる。イチゴは若干の数量不足で高値基調だったが、ゆるやかな増量を見せる。

【野菜】

 葉茎洋菜類では、ブロッコリーやレタスが寒さの影響から減少し、高値推移が続く。白菜はピークが過ぎ減少へと向かい、値段は底上げとなる。反対にねぎは大分産を中心に潤沢な入荷となり平年並みの入荷となる。アスパラはメキシコ産を中心に潤沢に入り、価格は下がる見込み。

 果菜類では、トマト・ミニトマトは減少に伴い価格は底上げとなる。キセラインゲンは節分需要が落ち着き、値段は下げる。反対にピーマンは気温低下で減少し、値は上げ予想となる。

 根菜類では、大根は太物割合の少ない状況が続く。人参は重たい。かぶは増量。ごぼうは潤沢で前年と比較して安値となる。生姜は順調で安値感がある。季節商材では、鹿児島産の筍が入ってくる。

【果実】

 国内果実では、苺は前週と比較して微増となる。メロン類は、原油高の影響から静岡産の数量が減少する模様。熊本産の赤肉メロンが入荷中。キウイフルーツは和歌山産、愛媛産が中心だが、生育不良で数量は少ない。鹿児島産、宮崎産の金柑を入荷中。

 国外果実では、シトラス系は、グレープフルーツ、レモンが依然数量が少なく、高値維持となる。アボガドは前年並みながら冷害により価格は強保合となる。