変則的片肺休開市

本日の金沢市場は片肺

 本日は建国記念の日であるが、金沢市場の青果部は臨時開市日で、水産部は祝日休市であった。一昨日の水曜日は反対に青果部が臨時休市日でお休み、水産部は開市だった。つまりこの一週間で水・金がいわゆる片肺となった。野菜と魚の両方を仕入に来る業者さんにとって不便この上なく、片肺はお叱りを受ける。また、市場周りで開店する関連事業者の方々からも評判が悪い。片一方が開市ならば結局両日とも働かざるを得なくなるからだ。

今年の特殊事情

 東京と大阪の巨大市場で休みが合わない日が年間に数日ある。例えば青果部が東京パターン、水産部が大阪パターンを選んだ場合に片肺は起こる。人のせいにするな、金沢は青果と水産で歩調を合わせよとよく言われるが、農協は巨大市場の休日設定に合わせて出荷スケジュールを組むので、地方の市場としては独自に決められるものではない。これは以前にも書いたとおりである。今年に限り特殊なのは、東京市場が〝金曜が祝日の場合は水曜を休んで金曜は開市する。金曜以外の曜日が祝日の週は、暦どおり祝日を休んで水曜は営業とする〟という今までになかった考え方を導入したことだ。今年は2月、4月、9月で金曜祝日があるから、その日は東京と大阪で休市が違った。

何が正しいかは立場によりけり

 我が社の社員に感想を聞いたところ、営業マンとしては飛び石連休よりは水曜・日曜休みに固定にした方がやりやすいという意見が多かった。祝日があろうがなかろうが、買い出し人にとっては水曜日は休みという意識が強く、水曜に市場を開けても売上は厳しいのだ。よって、今回のような金曜祝日営業は正解、ということになる。だがこれはあくまでも卸売市場側の都合だ。産地は、暦どおりの休市の方が良いと考える人が多い。また、卸や仲卸も、従業員の立場とすれば、暦どおりの休みの方が良い。家族と休日を過ごしたいのは当たり前だ。

そろそろエイヤと決めてはどうか

 卸売市場業界の休市はここ10年程度でかなり〝世間並み〟に拡大・整理されてきた。それは基本的に良いことだ。だが、毎年マイナーチェンジを重ねながら今でも右往左往している。東京と大阪、都会と地方、水産と青果で立場が微妙に違うことは当然あるが、そろそろエイヤっと定めてしまってはどうか。決めてしまえば迷いがなくなり、どの立場もそれ相応に対応していくはずである。