■週の概況 第8週 2/21(月)~ 2/26(土)
【全体】
2月としては異例に冷え込みがきつく、青果物の流通量がなかなか増えてこない。数量が少ない分、昨年よりも単価の高い状況が続いている。この週の前半も厳しい寒さが続くため、前週の流れを引き継ぐと思われる。しかし、後半からは状況が一変しそうだ。気温が一気に高まって消費の嗜好ががらりと変わると予想される。大根、馬鈴薯、白菜などの煮炊き商材は動きが鈍り、豆類、菜の花等の春野菜の需要が高まるだろう。ただ、気温の上昇が生産量の増加に結び付くのにはしばらく時間がかかるため、供給>需要で相場が軟調に転ずるのはもう1週間ほど後ろにずれこむ見込みである。
果実はイチゴと中晩柑が中心である。イチゴは数量潤沢で価格も下がってくるだろう。柑橘は施設物から露地物へ移行する時季であり、品種の切り替わりも進む。メロン類も少しずつ顔を出し始める。
【野菜】
葉茎洋菜類では、レタスは茨城産の入荷が増量し、価格は下げに向かう。反対に白菜は主要産地の数量が減少し価格は上がるだろう。キャベツは生育状況が回復し、数量の増加が期待できる。菜類では全般的に前年より少なく、小松菜については単価の底上げが予想される。アスパラはメキシコ産の春作物が最盛期を迎え、前年並みの入荷となる。
果菜類では、胡瓜は産地により数量のばらつきが見られるものの、全体的には増加傾向だ。価格は下げに向かう。トマトは愛知産が微減傾向となり価格の底上げが見込まれる。ミニトマトは減少し、価格は上げ予想となる。茄子、ピーマンの数量は少なく、価格は底上げとなる。
根菜類では、大根は千葉産を主体に概ね前年並みの入荷だが、低温の為太物比率は低い。かぶらは寒さから前週より少ない模様。蓮根は冷え込みにより不安定な入荷で価格は上がる。馬鈴薯は北海道管内の切り上がりが早く、数量の確保が難しくなる。玉葱は産地残量が少なく価格はさらに一段上がる見込みだ。
【果実】
国内果実では、デコポンは鹿児島産メインに前年を上回る数量となる。伊予柑は依然として小玉傾向で最盛期だが数量は伸び切らない模様だ。苺は2番果ピークから、価格はもう一段下げが予想される。メロンでは熊本産の青肉系、赤肉系が入ってくるも前年を下回る数量となり、単価は高値基調となる。季節商材では、鹿児島産・宮崎産の金柑、高知産の文旦が入荷中だが文旦は作況悪くかなり少ない。
国外果実では、バナナは国外での需要の高まりから不安定な入荷が続き、数量は前年を下回る見込み。シトラス系は各品目で数量が少なく高値推移となるだろう。