地方新聞のシェア
ご当地新聞と言えば、石川県には北國新聞と北陸中日新聞の2紙がある。発行される部数と購読シェアをみると、北國新聞が圧倒的で約30万部発行の購読シェア7割を占める。北陸中日も2位につけているが、発行部数約8万部でシェア2割だ。北陸中日は北國に大きく水を開けられている。これだけ差があると寄せられる情報量も違ってくる。北國には載って北陸中日には載っていない情報は多々あり、その逆はほとんどないのが現状だ。特に民間企業が主催のイベントはよく新聞社の後援をつけるが、両新聞社の後援がつくケースは稀で、どちらか片方がほとんどだ。すると主催者はどうしたって大きい方に話を持ちかける。後援する側の紙面にその告知や結果は載るし、後援しない方の紙面に情報は載らない。情報量で北陸中日はどうしても劣勢に立つ。よって北陸中日が存在意義を出すには、北國とは記事の切り口(スタンス)を変える必要があるし、同じ内容でも中身を濃くして読者を引き寄せることが重要になる。
農業関連で奮闘
上記の意味でここ数日、農業面において北陸中日は頑張った。数日前の記事で、JA金沢市五郎島さつまいも部会の五郎島金時が「さつまいもファーマーズ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた内容を報じた。北國でも受賞の記事はあったが北陸中日の方が紙面は大きい。そして本日、加賀丸いもの生産者である能美の岡元豊さんが日本農業賞大賞に選ばれた記事が載った。これまた北國ではもっと前(2月7日)に大きく報道済みだが、北陸中日も改めて詳しく掲載している。なぜ3週間ほど遅れるの?という疑問は残るが、生産者の岡元さんにとっては嬉しかろう。
もっと頑張れ北陸中日
私は北國新聞が嫌いではない。だが報道媒体は一つの企業が独占してはよろしくない。北陸中日新聞にはもっと頑張ってもらいたい。今まで知り合った記者には優秀な方が何人もいらっしゃった。新聞にも当然論調というものがある。北國が白とする報道に対し、いや違うそれは黒だという記事をたくさん読ませていただきたい。また、野菜やくだものの記事は両紙とも決して豊富とは言えない。北陸中日は北國を凌駕する情報量を掲載していただきたい。大いに期待するものである。