市場再整備は当事者こそ積極的に

第2回ヒアリングは不満足

 市場再整備に向け、開設者(金沢市)および基本計画プラン策定業者とのヒアリング会が開催された。ここまで、金沢市中央卸売市場の再整備計画は遅れていると私は感じている。昨年もヒアリング会合が開かれ、卸売業者としての要望や意見を出させてもらった。本日はそれを踏まえての2回目だ。我々の意向がかなり取り入れられた期待できるプランが提示され…るとばかり思っていた。しかし残念ながらそのレベルには至らなかった。前回の会合は何だったのだ?今日までの2ヶ月間強はまたもや足踏み状態に過ぎないではないか…正直、そういう怒りが湧いてきた。だがここはグッと抑えて考え直すことにする。

無難は悪だ

 別に業者を悪く言うつもりはない。が〝任せておけばきっといいものを打ち出してくれる〟とたかをくくってはダメだ。自分たちが使う市場である。業者任せでは絶対に満足のいくものにはならない。具体的な機能をこちら側から提案しなければ前に進まないと覚悟すべきだ。金沢市場は青果・水産に加え花卉も同一区画に参入する予定である。卸、仲卸、関連事業者が多数入場する。全ての人々が納得・満足できる意見統一はそもそも難しい。これを人任せにすると、なんの変哲もない無難な箱ものに落ち着く。無難なものは結局誰も幸せにしないのだ、というより、従来通りの箱ものを作るのだったら、巨額を投じて市場再整備をする必要などないのである。

日本一機能的な市場を目指して

 我が社の会長がプラン策定業者に対し「今日提示していただいたプランを叩き台に、社内でしっかり検討し、こちらから意見をまた提示させていただきます」と述べられた。私は心が洗われたような気がし、内心怒り心頭だったことを反省した。大人の態度はこうでなくてはならない。そして、言葉だけでなく、社内的な考えを作り上げて開設者、プラン策定業者に投げかけなければならない。金沢市場は日本海側にあって日本で最も機能的な生鮮市場と評価される存在になりたいのである。そのために全力で知恵を振り絞るのが入場業者の努めである。