掲示板が気になる
県民・市民注目のトリプル選挙(トリプルは金沢だけだが)は13日に投開票される。ささいなことかもしれないが、一つ気になったことがある。候補者のポスターが張り出される掲示板の設営についてだ。
トリプル選挙戦の経緯
まず今回の経緯だ。金沢は、山野之義前市長が知事選に出馬するため任期半ばで市長職を辞任した。これに伴い市長選が県知事選と同日に行われることが決定した。すると2人の市議会議員が市長選への立候補を表明し議員辞職。これに伴い市議会議員補欠選挙も同日に行われることになった。こうして3月13日はトリプル選挙戦となった。
6マスで足りる?
これを受け、選挙管理委員会(だろうか?)はポスター掲示板の設営作業を2月上旬に始めた。知事選、市長選、市議会議員補選の3枚同時設営である。このあたりの段取りは迅速に見えた。しかしここで「ん?」となる。それぞれ6マスしかない。知事選は超大物3人の出馬決定により、泡沫候補は出にくい状況で6人以内に収まりそうだった。だが市長選は乱立の様相を呈していた。同一選挙と決まった時点で早々と5人の出馬が確定的となり、他にも2~3名は意欲を見せていた。候補者が7名以上になったらどうするのか。そう思って私は次のような投稿をFBで行った。
真面目な投稿ではなく、揶揄したものだ。そもそも、看板の設営を計画した時点で、市長選の候補者が多くなることを想定しなかったのだろうか。それが不思議だった。そして3月に入って驚くべきことが起こる。それが以下の写真だ。
増やしたんか!!
板が増設された。6人から9人へ。しかも番号の並びが9マス用に変わっている。枠には番号が印字されてあり、立候補は届け出順に番号が与えられ、自分の番号の枠にポスターを貼るルールである。よって番号の並びは重要だ。単純に7、8、9の増設板を貼り増ししては数字の並びがおかしくなる。そこで既存の数字の上から新しい番号を貼り直している。これは大変手間のかかる作業である。金沢市に限定すれば掲示板設置場は597か所あるという(県下全域では3072か所)。ほぼ600として、600×2枚で板を増設し、それぞれの枠ナンバーを張り替える。もの凄い作業量だ。
始末書モン?
意地悪く言うつもりはないが、今さら増やしてもおそらくムダ仕事だ。3月1日時点で、金沢市長選の立候補者は5人で止まりそうは様子である。市議補選はもともとそれほどたくさん出そうにない。したがって、この壮絶な二度手間はまったくのムダに終わる可能性が高い。看板設営の仕事は、金沢市の選挙管理委員会がどこかの業者に委託するのだろうから、結構なお金が発生しているはず。繰り返すがちょっと事前に考えて、最初から6マスでなく9マスの板を設置していれば一度で済んだことである。これ、誰かのクビが飛んでいないかと心配になる。
ちょっとだけ立ち止まろう
人の振り見て我が振り直せ。結構こういうことは会社内でもあることだ。パッパと事を進めるのは基本的にはよいことだが、ほんの一瞬立ち止まってこれでいいかどうかを冷静に見直すことで簡単な見落としを防げる。しかみ一人ではなくチームとして行うことで二重三重のチェックがかかる。組織運用における教訓として捉えておきたい。