■週の概況 第11週 3/14(月)~ 3/19(土)
【全体】
ようやく暖かさが実感できる気候になりつつある。今まで生育が遅れ気味だったが青果物は、この週徐々に回復に向かい、量が増えてくると思われる。野菜全般の小玉傾向も改善され、太物が増えてくるだろう。
ここまで、野菜は前年より数が少なく堅調な相場が続いていたが、コロナ禍のために動きは決して良くない。しかしまん延防止措置が21日で切れ、県政・市政も新しいトップが決まって刷新される。人心一新、気分一新。人の動きも今までよりぐっと活発化すると期待できる。春商材を前面に打ち出し、積極的な消費促進策を打ち出したいものだ。需要面では煮炊き商材を後ろに下げ、炒め物具材及びサラダ商材をメインに春の売場を盛り上げてほしい。
果実は全体的に数量減の単価高傾向だ、晩柑類は今まで主役だったデコポン、伊予柑が露地作の後期に入り、徐々に脇役に転じる。代わって清見やサンフル等が増えてきて品種交代が進む。メロンは熊本産のアンデス系がそろそろ顔を出す。イチゴは潤沢で価格もさらにこなれてくるだろう。
【野菜】
葉茎洋菜類では、レタス・ブロッコリーは産地での生育遅れから数量は伸び切らず、価格は上げに向かう。白菜も春作の遅れが見られ、入荷は前年を下回る予想だ。キャベツは増量となるが、数量は例年より少ない。葱は潤沢で、前年より安値推移が続く見込みだ。菜類では、気温の上昇によりほうれん草・小松菜は増加傾向。相場は下げに向かう。菌茸類では、榎茸は安定した数量で需要が落ち着き、単価下げが予想される。
果菜類では、胡瓜・茄子は気温の上昇に伴い数量増となり、弱保合の見込み。ピーマンも同様に増量が予想され、一段下げの相場となる。反対にキセラインゲンは各産地での数量が少なく、前年より高値推移が予想される。春菊は群馬産が増加し、前年並みの数量となる。
根菜類では、大根は増加し安定した入荷が見込まれる。玉葱は北海道産に加えて長崎産があるものの不足感は残り、高止まりが予想される。蓮根は県内産の数量が少なく強保合となるだろう。生姜は高知産を主体に順調だが前年を下回る安値となる。季節商材では、鹿児島産の筍に加え和歌山産が始まった。
【果実】
国内果実では、苺は各産地で2番果のピークを迎え潤沢な入荷となり、前年より安値推移となる。デコポンは鹿児島産メインで、はっさくは和歌山産より入荷中。晩柑類は終盤に差し掛かり、数量の確保に注意が必要となってくる。キウイフルーツは、生育不良により減少しており、高値が続く見込みだ。
国外果実では、パイナップルはフィリピン産に加えて台湾産が前年を上回る数量で入荷中。シトラス系は不作気味で高値推移が続く。アボガドは冷害の影響で依然として強保合となっている。