■週の概況 第12週 3/22(火)~ 3/26(土)
【全体】
野菜の入荷は概ね順調だ。寒さがぶり返したが、少し前の暖かさで野菜の生育が回復し一時に大量に出回った。全般的に数量増加・単価安傾向で、特に葉茎洋菜類の重量ものの安値傾向が顕著だ。果菜類・豆類も弱含みであり、販売においては価格訴求による数量アップに努めるべきタイミングだろう。高値品目は平年より減少幅の大きい玉葱、蓮根、筍といった数品目に限られる。
果実は晩柑類全体が終了に向かい、数量減少となる。メロン類、西瓜など初夏に盛りの品目が顔を出してきたが、まだ本格シーズンではなく、燃油高もあって生産量は低調のうえ平年より高値傾向である。潤沢で値ごろ感があるのはイチゴのみのイメージで、もうしばらくは果実全体に量が少なく高値基調の売場作りを余儀なくされるだろう。
この週は何といっても「まん防解除」による経済効果に期待がかかる。飲食店が営業を再開し、卸売業・小売業からの納めものが増え、人の出入りが活発化し消費が上向くことが望まれる。
【野菜】
葉茎洋菜類では、ブロッコリーは各産地より潤沢な入荷となり、価格は下げが見込まれる。レタスは天候の回復に伴い増量するだろう。キャベツは愛知産の春系品種が増加となり値が下がるが、前年と比べればまだ高値だ。白菜は九州産地を中心に増加傾向。反対にアスパラは入荷が減少し、単価は上げに転じる見込みである。
果菜類では、胡瓜は順調な入荷となり、価格は前年より安値となる。茄子は生育良好で、前年並みの数量に回復する。インゲンは増量が予想されるが不足感は続く。その他の豆類も前年を下回り、数量の確保が難しい。
根菜類では、人参は徳島産より安定した入荷で、前年より安値となる見込みだ。大根は作況が安定し、週末に向けて増量が予想される。蓮根は県内産の入荷が少なく強保合の相場が続く。馬鈴薯は鹿児島産に加えて北海道産も順調な入荷となり、単価は下げる。季節商材では、筍は鹿児島産、福岡産、和歌山産の入荷。低温と干ばつにより、生育遅れが見られるものの徐々に増量が見込まれる。
【果実】
国内果実では、苺は主要産地より潤沢な入荷が予想され、価格は前年より安値となる。メロン類では、青肉、赤肉は熊本産中心の入荷。低温の影響から生育は鈍く、高値推移が続く。晩柑類では、紅八朔、サンフルーツをメインに入荷する。
国外果実では、オレンジをはじめシトラス系は徐々に数量の増加が見込まれるものの、不足感は続くだろう。パイナップルはフィリピン産に加えて台湾産より安定した入荷が見込まれる。ハネジューメロンはホンジュラス産の入荷。国産メロンの少なさから需要は高く、引き合いは強い。