青果物の週間情報 【2022-W15】

■週の概況 第15週 4/11(月)~ 4/16(土)

【全体】

 春先の気温が低かったために、青果物の生育状況は遅れ気味だ。市場流通でこの影響は前年に比べ数量減少・単価高に振れる。昨年より物量は1割程度少なく、平均価格は逆に1割程度高いという印象。この週もスタートは同様の傾向だが、暖かさが戻り、数量は前年並みのレベルへ回復に向かう。単価は平均的に下がってくる見込みだ。地元石川県産の山菜、筍、果菜類が次々と登場している。特に筍はこの週に県内全域が出そろい、しかも表年である。今まで他県産が少量・単価高だったため、この週から一気の売り込みをかけたいタイミングとなる。
 果実は野菜に輪をかけて出方が鈍く、数量が非常に少ない。単価が高い状況だ。春先の生育期の低温により、冬の柑橘類から春の瓜類などへの切り替えが進まないのが一番の要因である。輸入フルーツもおしなべて少量傾向だ。イチゴやキウイが比較的安定しているので、もうしばらくこの2品に頼らざるを得ない。

【野菜】

 葉茎洋菜類では、レタスは端境期に差し掛かり減少し、品薄状況となる。ブロッコリーも端境期だが、例年より谷間が大きく減少レベルが大きい。このため価格は強い。キャベツ・白菜は増加し相場は下げに転じる。菜類では、ほうれん草は関東産の増加に伴い下げるが、前年よりは高値を維持する。
 果菜類では、茄子は4/17「よいなすの日」に各店で特売を企画しており需要が強く強含みである。胡瓜は低温の影響から出遅れ気味だったが徐々に増加し需要を充たす。トマトは不足感から単価が底上げを見せる。インゲンは各産地で増加傾向だが、前年を下回る入荷がまだ続く。季節商材の太胡瓜は3月の低温から数量が伸びずまだしばらくは品薄の印象となる。
 根菜類では人参は安定した入荷が期待できるが、太物の発生率は少ない。馬鈴薯は各産地で減少傾向、価格は上げの見込みだ。玉葱は愛知産メインの入荷となり、増量と共に価格は下がるが、前年より高値推移が予想される。筍は県外産に加えてJA金沢市産を筆頭に県内各産地が出そろう。入荷回数も増え数量は安定してくる見込みだ。

【果実】

 国内果実では、苺は前年並みの安定した入荷が見込まれる。メロン類では熊本産が生育遅れから前年を大きく下回る数量で、高値推移が続く。大玉西瓜は熊本産から、小玉西瓜は群馬産より入荷中で、共に前年より入荷は多い見込み。季節商材では、宮崎産のマンゴーが始まったものの、低温による肥大化遅れから数量減で、もともと高値の高級果実がさらに単価高に振れてつらい状況である。
 国外果実では、アボガドは天候不順による生育不良により減少傾向で価格は底上げとなる。キウイフルーツはゴールド系が安定している。ハネジューメロンは前年を上回る潤沢な入荷で、国産メロンの不足感から需要も高まり好調な販売が期待できる。