世界で一番かわいい写真

15年以上前の写真

 この写真は私にとって、世界で一番かわいい写真である。左は長男、右は次男、5才と2才の頃と思う。連休に家族で旅行に行った時のスナップで、撮影したのは私だ。おぼろげに覚えている。

個性が出ている

 当時、長男は人を食ったというかひょうひょうとした性格で、反対に次男はごく子供らしい愛嬌のある子供だった。その二人の個性がよく出ていて、なおさらかわいい。おそらく私が今までの人生で撮った写真の中でのベストショットだ。他人が見ればただの普通の子供写真だろう。だが私の目から見ればこれは世界で一番かわいい写真なのである。

長らくぶりに発見

 いきなりこれをブログに出したのは、この写真が何年かぶりに見つかった喜びからであり、もう二度と手放さないぞという決意の表れである。ずっとどこに保存したかがわからなかった。デジタル社会は手軽で無限に写真を扱えるようになったが、「もの」ではなく「データ」になったおかげで所在がわかりにくくなった。ちょっとだけマメになって、カメラのキタムラでフォトブックにしていれば、とても良い思い出の記録が残せたのに。この十数年のわたしは本当に愚か者である。

過去への哀愁

 どこかに紛れわからなくなったと諦めかけていただけに、記録カードからこの写真が出てきた時は嬉しかった。人は過去の記憶を美化しがちだが、改めてのこの写真を見るとやっぱり世界一かわいい。今では二人とも体に剛毛をたくわえる若者になってかわいくなくなったので、子のかわいらしさを時々思い出すため、この写真を眺める。ほっこりする私は哀愁に浸るおっさんだ。