■週の概況 第17週 4/25(月)~ 4/30(土)
【全体】
GWに突入する直前の週である。当市場では水曜日が臨時休市、29日(昭和の日)は臨時開市となる。GW前は本来ならば一年で最も活況を呈するタイミング…のはず。ところがここ2年間はコロナウイルスのため、少なくとも業務筋は壊滅的打撃を受けた。今季はまん延防止も解け、雰囲気的には過去2年よりはましだが3年前(平和時)までには戻らずといったところ。少なくとも注文数が増加し価格が上昇傾向となるのは間違いない。
一つの懸念材料として、太平洋側の産地の作況がある。北陸地方は天候が良く気が付きにくい点だが、太平洋側は雨続きで日照不足に陥っている。これにより、大産地での出荷数量が伸びず、連休需要に供給量が追い付かない可能性が出た。これは露地作の重量野菜(大根、ニンジン、キャベツ、白菜、レタス等)になるほど顕著な傾向だ。もし激減すれば想定外に相場が高騰するおそれがある。
【野菜】
葉茎洋菜類では、キャベツ、白菜、ブロッコリーは曇雨天により数量の減少が予想され、価格は上げに向かう。葱は端境期による品薄傾向から価格の上昇が予想される。反対に、菜類は順調な入荷だ。菌茸類やアスパラはGWの需要が控えている為、強含みの展開が続く。
果菜類では、胡瓜、茄子は天候不順から前年を下回る数量となり、価格は強含みとなる。太胡瓜は数量増単価安の入荷が続く。トマトは大玉を中心に安定した入荷となる。ミニトマトは増加するが、GWに向けて価格は強含みとなる。
根菜類では、大根、人参は安定。反対に蓮根は県内産の残量が少なく単価高となる。馬鈴薯は潤沢な入荷から価格は少し下げる。玉葱は生育遅れから数量伸びず、相場は続伸する見込みだ。タケノコは県内産主力に順調な入荷となり、前年と比較して安値が予想される。
【果実】
国内果実では、メロンは茨城産、熊本産が増加するが、生育遅れから前年を下回る数量となる。西瓜は熊本産が天候不順で入荷にばらつきが出る。マンゴーは前年並みに入荷するが、母の日需要で引き合い強く高値推移となる。その他、長崎産の枇杷、高知産の小夏が入っている。
国外果実では、全般的に品薄による高値傾向が続く。バナナは数量が回復する兆しがあるが、不足感は拭えず高値感がつきまとう。アボガドは入荷が少なく依然高値基調だ。キウイフルーツはグリーンが中心で、国外需要の高まりから日本に入る量は昨年を下回る。