営業哲学
会社の同僚に、営業マンとしてとても優秀な人物がいる。彼の仕事に対する哲学が非常に良いと思ったので一人称で記録する。
余力ある約束を守る
私が仕事で一番大事にしていることは、継続するということだ。かっこよく花火を打ち上げても、後々まで続かずとん挫するタイプは結構いる。それでは顧客の信頼は得られない。最初に約束したことを守ることが信頼の根本である。約束は続けられる内容でなければならないし、どうすれば継続できるかを考えて実行することこそが仕事だ。だから契約ごとはMAXの80%で構わない。20%ぐらいは余力がないと長続きしない。常にパンパン、一杯一杯ではその後の柔軟な対応ができなくなる。顧客にもMAXを求めない。顧客にとっても余力のある範囲の約束に止める。常に100を入れ続けても、相手が80、ひょっとして50で止まってしまうかもしれない。そこで潰れるくらいなら、最初から伸びしろのある70~80レベルをベースにすべきだ。必要な能力は緻密さと堅実さだ。派手さはないかもしれない。しかし営業センス抜群だが継続性がない人間よりよほどましである。
平凡を継続するという非凡
言われてみればなるほどその通りと思った。とかく企業人は儲けること、発展することに意識がとらわれがちだが、会社の第一義は存続すること。足固めがあって初めて次のステップがある。彼は我が社で一番の売上と一番の利益を上げている。そんな彼が誰よりも実直な哲学を持っていることが驚きであった。継続は力なり。我が社の社員が一人でも多く「仕事を継続する極意」を体得するならば、会社の発展は必ずついてくるだろう。