■週の概況 第20週 5/16(月)~ 5/21(土)
【全体】
野菜は春先の寒さの影響が残り、特に露地栽培物は平年よりも少ない品目が多いようだ。GWが明けてしばらく経つが、平年に比して単価もそれなりに堅調である。ただし、燃油や資材費の高騰で生産農家の負担は重く、若干の相場上昇を見たとしても農産物の生産意欲は低いのが現状。特に施設栽培物の作付け減少が顕著であり、作付け面積の減少につながっている。この点は園芸作物の長期的な問題となる可能性がある。
果実はイチゴや柑橘が終盤となり、瓜類(西瓜、メロン)がメインとなる。桜桃、桃、マンゴー、びわなどの施設物はまだ本格的ではないが、徐々に増加してくる。特に昨年凶作だったサクランボへの期待感は高い。昨年は全品目で異常に早いサイクルであり、今季は出回りが遅い感じがするが、現実的には平年より若干前倒しだ。
【野菜】
葉茎洋菜類では、レタスは増加に伴い価格は下げに向かう。キャベツは夏系品種が安定して入り、これも下げて平年並みの価格に落ち着く。葱も潤沢で前年より安値を予想。ほうれん草や小松菜は、増加はするも前年より少ない。茗荷は徐々に引き合いが強まり堅調となる。
果菜類では胡瓜は東北産がスタートし、曇天による生育遅れで数量は伸び切らない。茄子は高知産メインで天候不順のため数量は少ない。トマトは愛知産・熊本産の出遅れから前年より少ない予想だ。反対にミニトマトは生育良好で、増量して値ごろ感が出てくる。豆類は県内産の千石豆が始まった。
根菜類では、県内産の筍は最終盤となりまもなく終了する。大根は県内産がスタートする。さつまいもは需要期でないが、残量は少なく量販は難しい。馬鈴薯は長崎産に移行し順調な入荷となり価格は下がって販売拡大ができる。玉葱は愛知産に加え大阪産・兵庫産の入荷もスタートし、長期的な不足感は解消されてくる。長芋は、需要の高まりから値上が上がってくる。
【果実】
国内果実では、桜桃は平年並みの順調な入荷で、凶作高値の前年より安値で推移する。苺は終盤に差し掛かり数量は減少へ。メロンは茨城産がスタートし、数量は安定するが、前年より高値で推移する見込みだ。大玉西瓜は熊本産主力に前年を上回る入荷。反対に、小玉西瓜は群馬産の数量が伸び切らず前年より少ない。山梨産デラウェアー、愛知産ハウスみかんも入荷がある。
国外果実では、オレンジやグレープフルーツは、増量するものの依然として高値は続く。アボガドは国外需要の高まり、輸入原価はまだまだ高まる傾向だ。