寄りやすくなったバラ園
正式名称を「金沢南総合運動公園 バラ園」という。昔(昭和59年開園)から当地は市民の人気スポットだったが、車を停める場所がなく不便だった。しかし今ではとても来やすい環境になった。隣はサッカーやラグビーによく利用される市営球技場であり、近年人工芝になって利用頻度が上がり、また、反対側のお隣はかつての市営プール場跡地で、広々とした駐車場になった。格段にアクセスが良くなったのである。
住所:金沢市富樫3丁目8-30
5月20日頃が一番良い?
バラ園には約150品種、1,800本のバラがある。屋外の無料会場で、気楽に見て回るにはちょうど良い規模だ。ブラブラ歩くだけで楽しい。が、目を凝らすと私のようなバラに無知な者でもいろいろ発見がある。品種によって花の形、大きさ、色、匂いが様々であり、この世界の奥行と歴史を感じさせる。品種によって開花する時季、散る時季が微妙にずれているのもわかる。私が観たのは5月の終わりであり、少し遅すぎた。満開が済んで散る直前の品種が多かった。人間の女性に例えれば老婆ばかりの園である。5月の20日ごろが一番のタイミングではあるまいか。その時季なら、まだ幼い少女、美しく若い娘、百戦錬磨の熟女が一同に鑑賞できる。一般的なガイドには見ごろは5月中旬〜6月上旬とある。
バラは人名が目立つ
初めて知ったことだが、品種名に人の名が使われているものがとても多い。しかも皇族が多い!バラは個人にささげられたり、何かの記念にちなんで名づけられることが多いからだそうだが、本人からの許可などを受けているのだろうか。例えば「プリンセスアイコ」。敬宮愛子内親王の2001年の誕生を記念して名付けられたそうだ。「プリンセスダイアナ」もあった。同じプリンセスでも「プリンセステンコー」があるのにはびっくりした。時々消えたり突然咲いたりするかもしれない。ヨハネ・パウロ2世、シャルル・ドゴールなんてのもあった。
人のイメージとあっていればよいが…
名は体を表すというから、見た目の印象と名前のイメージは大事である。正直言って、このバラの名は何でこの人?と首をかしげたくなるものも多々あった。そんな中、一番いいなと思ったのが「プリンセスミチコ」である。美智子上皇后陛下の皇太子妃時代に捧げられたバラだそうだ。その気品と美しさが上皇后陛下のイメージに合っていて素敵に思えた。
街の文化度
美しさ・楽しさ・面白さなどと身近に触れ合える場所がたくさんあることが街の文化度の指標になると思う。バラ園も我々の知らないところで多くの人が献身的にお世話されていることだろう。感謝しながら、これからも目を楽しませていきたい。