コロナウイルスによる地方自治時代の幕開け
ちょっと大げさかもしれないが、吉村洋文大阪府知事が5月5日に出した大阪モデル以来、各都道府県の首長がにわかにクローズアップされてきた気がする。
県には県の独自性や地域性があって、その首長の政策や議会の決定次第で住民の生活のあり方が大きく変わる。これはまさに地方自治を実感するということである。
大阪モデルに倣って、岐阜県、愛知県、三重県、福岡県などが続々と独自の「休業要請解除基準」を打ち出した。
大阪モデル
①新規の感染経路不明者数10人未満
②陽性率7%未満
③重症者病床の使用率60%未満
以上3基準を7日連続で満たせば段階的に解除
岐阜県
①新規感染者が週に7人未満
②PCR検査の陽性率が週平均で7%未満
③感染経路不明者が週に5人未満
④入院患者が60人未満
⑤人口心肺装置を着けるなどの重篤患者が3人未満
以上5基準が2週間程度続けば
愛知県
「注意」…下記のいずれかが上回れば外出自粛や休業を呼びかけ
①過去7日間平均で新規感染者数が10人
②過去7日間の平均入院患者数が150人
③過去7日間の陽性率が5%
「危険」…下記いずれかが上回れば休業要請
①過去7日間平均で新規感染者数が20人
②過去7日間の平均入院患者数が250人
③過去7日間の陽性率が10%
新規感染者数、入院患者数、陽性率など共通する項目もある一方で微妙に内容が違うところが若干“見栄っ張り”というか、“各県のプライド”というかがあるものの、違いはあってよいし、今後標準化されていくものもあろう。
これは科学的であるということ、県民に納得感を与えるということ、地方単位での自立を促すということにおいて意義あることと感じる。
翻って我が石川県。
今日は新聞の中に1枚「事業者への支援制度」の折込み広告が入っていた。
何もやってないわけでは決してない。
ただ、わかりやすいメッセージ性が薄い。
また、金沢・野々市とそれ以外があまりにも傾向がかけ離れている。
石川モデルは金沢・野々市を除く能登や加賀南を対象に、金沢野々市モデルは両市長が図って別途作成する方が現実的ではないかと思う。