青果物の週間情報 【2020-W22】

■週の概況 第22週 5/25(月)~ 5/30(土)

【全体】
 営業始動、学校再開と、街中は目に見えて動きが戻ってきました。コロナ禍からの回復に時間がかかるのは仕方ないとしても、外食関係、給食対応がリスタートし、青果物の消費も幅広く伸びてくる方向です。特に今まで低調だった嗜好品的なもの、マイナー品目、妻物、ギフト系などに動きが出てくることを期待しましょう。また、コーン・カボチャ・ズッキーニ、エリンギなど行楽向け品目の引き合いが強まる可能性があります。
 青果物は春物から夏物へと品目・産地とも切り替わりの時季を迎えています。地元石川県産で姿を消すものは筍、山菜、蓮根で、始まるのラッキョウ、千石豆、ブロッコリー、豆類、大根など。4月5月の低温でやや生育遅れの品目が見られるものの、全体的に入荷は順調です。この週は天気が良く気温も高まってくるので野菜は潤沢感を増すでしょう。

【野菜】
 白菜は長野の冷え込みにより数量伸びず再び高値にぶり返し。レタスも同様に強含みです。キャベツは春系品種が終わりますが、量的には順調です。ほうれん草は今は問題ないですが、中期的にやや品薄になる可能性あり。ブロッコリーは加賀から能登まで県内産が幅広く出揃い、売場の主力商品となります。
 果菜類は保合もしくは弱含みの品目が多いようです。キュウリは曇天で数量が落ち、激安傾向から一転上げましたが、この週はそのまま保合予想。豆類は福島県産が潤沢に出てくる上、石川県産も千石豆、スナップ、ソラマメ、ピースなど種類豊富となります。トマトは安値のままの弱保合。ピーマンは堅調なまま保合の見込みです。茄子は群馬県産袋入りの規格が値ごろ感があってお買い得です。
 大根・かぶは端境期で堅調。ごぼうは産地切り替えもあって長期低迷から脱出がありそうです。馬鈴薯は品薄高値傾向が少なくとも今月一杯は続きそう。玉葱は動きが好転し、超安値時代は終わりそうですが、依然として豊富です。らっきょうは安定した入荷が見込まれますが、梅は箱数少なく玉太りも悪い凶作傾向で、単価は非常に高値からのスタートになりました。

【果実】
 国内果実は柑橘類はほぼ終了。例年になく長く出荷がもったイチゴもようやく切り上がりが見え、おそらくこの週いっぱいで終了です。今まで気温が低かったためメロン類と西瓜の動きは今一つでしたが、この週は暖かさも戻り、消費が伸びると期待されます。りんごは例年より高値基調ながら商系を中心に入荷します。さくらんぼ、桃、ぶどう、マンゴーなど施設栽培物は徐々に増え、例年より1~2割程度の安値での販売予定です。
 輸入物はアメリカンチェリーが中心。国内産イチゴが売場から消えるのに代わり主力商材となりますが、コロナ禍でスーパーのチラシがなかったためここまでの取扱いは例年より少なめ。この週からビングも登場し、品質・食味とも良好で価格も下がってくるため、量販の期待品目となります。国内の柑橘類が終了に向かうため、輸入のシトラスは順調・堅調な販売になる見通しです