■週の概況 第25週 6/15(月)~ 6/20(土)
【全体】
全国的に一気に梅雨入りを果たしました。これまでは雨が少なく、青果物は干ばつのため生育が進まなかった傾向がありますが、かなりの玉伸びが期待できます。ただあまりに雨が長く続くと日照不足や病気の心配も出てきます。今後の青果物の状況は梅雨次第で大きく変動します。
気温が高いと野菜の消費は基本的には鈍くなりがち。家庭菜園も成り始めるので、この傾向は郡部に行くほど顕著になります。一方で、生姜・茗荷、長芋など香辛野菜や滋養に効果的な野菜は好まれる傾向があります。果実も夏の品目が次々登場する季節を迎え、売場の変化は一年で最もつけやすい時季となります。
【野菜】
葉茎菜類は雨で生育回復の品目が多くなるでしょう。特に期待は白菜とキャベツで、潤沢感から保合もしくは弱含みとなります。レタスは長野産高冷地ものに切り替わり。ブロッコリーは石川県産ピークです。ネギは夏品種の生育に遅れが見られ、少量強気配となります。菜類も順調な見通しですが雨が続くと品質低下に注意です。赤じそが週の後半からスタートしますが、梅が少ないだけに高値にはならない可能性大。
果菜類は蒸し暑さからサラダ商材がそれなりに需要があります。またコーン、ゴーヤ、オクラ、茗荷なども動きだす時季です。ピーマンは茨城産が少なかったため堅調価格を維持。トマト・ミニトマトは相変わらず安値でだぶつき気味です。豆類は福島産の切り上がりでスナップ豌豆は終了へ。父の日需要で枝豆のニーズが高まります。
根菜類では人参が品薄に。岐阜産が思いのほか早くに切り上がって後続が追いついていないためで、この週は強い予想です。大根・かぶらは青森県産が増えてきて下げの見込み。馬鈴薯は長崎県産終盤で数がなく、かなりの高値相場が今後も続きます。玉葱は高騰し動きが鈍くなりましたが、この週は淡路島増量し高値基調ながら反落となりそうです。季節のらっきょうは終盤。梅は地物も始まりますがいかんせん全国的な品薄で少量高値です。
【果実】
国内果実はこの週から賑やかで面白くなります。主役その一はさくらんぼ。いよいよ佐藤錦の露地物が出てきて盛りとなります。例年よりやや遅れめでしたが平年並みの価格を見込みます。桃もプラムも露地が始まり徐々に本格化します。いずれも山梨中心。桃ははなよめ、プラムは大石です。主役のその二は金沢の大玉すいかと小玉すいか。5月の好天で生育は進み、スタートから食味抜群です。気温が高ければかなり動きも良いことでしょう。メロンは茨城・愛知中心で前週から変わらずです。地元高松のデラウエアは週末もしくは翌週月曜日あたりのから始まる気配です。
輸入果実も安定した入荷ですが、この週ばかりは国内果実に遠慮してやや控えめな週になりそう。アメリカンチェリーは本場ワシントン州に代わりましたが、この週はまだ早生種であり、メインのビング種の登場はもう一週待つことになりそうです。