■週の概況 第30週 7/20(月)~ 7/25(土)
【全体】
梅雨期の極めて長い年となり、日照時間の少なさからくる生育不良、雨取りによる品質不良などが重なり、野菜全般は大いに不安定。特に長野県産葉茎菜類は数量減が強くなっています。相場は例年この時期にしては高く、土物を中心に高騰が長引く品目も数点あるため、比較的順調なものに引き合いが集中し、全体相場を押し上げる結果になっています。
この週の後半から世間は4連休に入るため、市況の下がる要素はほぼなしと言ってよく、全体的に強含みとなります。また、コロナ禍がぶり返した感があり、巣ごもり需要が戻る可能性もあり。まだしばらくは天気が悪い見通しなので、この先2週間は品薄高値基調が続くでしょう。また、そろそろ8月盆商戦について考えをめぐらす時期ですが、7月末からの天候回復次第では、現在と真逆の展開になるかもしれず、中長期的な読みが非常に難しい状況です。
【野菜】
白菜、レタスは長野高冷地からの入荷になりますが長雨の影響で数量減少で強く、品質面でも傷みが出やすく要注意です。ネギは少なく高値が続きます。菜類も日照不足による生育遅れから品薄で強含みです。キャベツは例年より少な目ながらまだしも潤沢。アスパラは例外的に入荷増量からやや下げと予想され、品傷みに注意の上で拡販期待です。他の野菜群が高値のため、減産傾向でありながらも菌茸類に引き合いが出ており、堅調な展開となりそうです。
日照不足の影響は果菜類に大きく出ており、数量減の単価高の品目が多くなっています。特にナスは生育時の花落ちもあって品薄・品質不良が深刻な状態。胡瓜、カボチャ、ピーマンも高値基調です。逆にトマト・ミニトマトは岐阜産の増量から順調でやや下げとなりそう。またトウモロコシや茗荷も安定した価格となりそうです。豆類は総じて高くインゲン・枝豆など、例年より高値です。
根菜土物類は品目によってバラバラです。ひっ迫・高騰しているのは一に馬鈴薯、二に玉葱です。後続のメドが立っていないことから高値が長期化するかもしれません。人参も青森県産が早期に切り上がる気配で大いに価格を上げる様相。反対に潤沢安値傾向が期待できるのは静岡県産さつまいもです。長芋、生姜は安定しており、他の品目に比べて値ごろ感があります。
【果実】
国内果実は昨年も非常に少なかった年だったため、あまり実感はないかもしれませんが、天候不良の影響で例年より数量減の単価高傾向です。品目の中心は西瓜と桃。西瓜は金沢産が終盤となり、気温の低下から消費自体やや鈍く、弱含みとなります。桃は本場山梨に加え、JA金沢市産が始まります。高松のデラウエアはピーク期を迎えます。今年も最高値更新に沸いたルビーロマンは、週に3回の入荷予定です。サクランボは今季ほぼ終了しました。梨の登場はもう1週あとからになrでしょ。
輸入フルーツでは、ハネデューメロンがアメリカン産に替わって食味良し。アメリカンチェリーはこの週、最後にまとまった量が入って終了の予定です。南アフリカからグレープフルーツの赤肉「レッドハート」が入る予定で、食味が良いと高評価です。