若者の感性に学べ

年配には感じられなくても、若者には感じられることがある。
ベテランには見えなくて、新人には見えていることがある。

だから、若手の考えや話を聞く態度を常に持ち続けるべきだ。
上の者は下の者を教え、叱り、諭すばかりと思ったら大間違いである。

例えば事務所。
ある程度の時間が経つと、人間はこれに慣れてしまう。
これが当たり前となってしまう。
しかし、この事務所はどうなんだ?

お隣の会社のAさんは、何十年も経って先日初めてうちの事務所の中を見る機会があって、「昭和って感じですね」ともらした。
恥ずかしかった。
紙が散乱し、いかにも汚い。散らかっている。

新入社員試験などで若い人を招くとき、ある程度の割合で、この事務所、この市場内を見た途端に「うわっ!」と思われているのではないか。
中にはその時点で「こんな会社嫌だ」を思う子も少なくないのではないか。
働いている人間は慣れてしまってそれがわかっていない。
神経が麻痺した状態。
受験生が事務所見学に来ると急に真面目な顔して仕事して、(俺って凛々しいだろう?)なんて思っているかもしれないが、当の受験生は「うわっ!この会社汚な!!」と思っている。
バカだ。

例えばトイレ。
よその会社のトイレが汚れていたらとても不快だ。
ならばうちのトイレはどうだ?
毎日業者さんが清掃してくれている。
だから不衛生ではない。
でもきれいなトイレではない。
若い人は「この会社で働きたい」とは思うまい。

会社に上がる階段にゴミが溜まっていたら、それに気づかない、気にならないのは感性麻痺状態だ。
現場に腐った青果物が転がっているのをすぐに撤去しない担当者、それを見て見ぬふりする隣の部署、もう機能不全だ。

上っ面は上っ面の話だが、まずそこから始めなくては。
こういう取組みが社員の高いモチベーション維持に繋がる。