長男の運転指南②

長男の運転指南②

ちょうど1カ月前、8月23日のブログの続編になる。
前回は講習所に通う前の話で、私のやったことは法律違反か、という内容だった。

それから息子は七尾の合宿免許に行き、2週間ほどかけて無事に最終実技試験に合格し、ちょうど誕生日にあたった先日、運転免許センターで学科試験に通り、晴れて運転免許を取得した。

私が20歳で取った時は、仮免試験で2度も落ちてしまった。
それに比べれば随分と順調で優秀だ。

でも取得直後は下手くそで危なっかしい。
運転が好きなら勝手に一人で乗り回し、慣れて上達するのだが、本人にはまったくその気がない。
そもそも免許取得にもドライブにもまったく興味がないのだ。
彼の運転にニーズを感じているのは私と妻の二人だけである。
(彼が運転手を買って出てくれれば生活がとても楽になる。)

というわけで、彼の運転を事故の心配のない無難なレベルに仕上げるのは親の責任と判断した。
休みの日には彼を無理やり連れだし運転させる。
過保護かもしれないが、放っておいても絶対に彼は自発的に運転しないだろう。

運転コースは極めて実用的なケースを選んだ。
①金沢駅に人を送迎する。
②じじをゴルフ練習場に送迎する。
③弟をバイオリンに送迎する。
④弟を星稜高校に送迎する。
⑤母をななほしカレーに送迎する。

運転指南は割と自分にも勉強になる。
注意がどこかに集中している人間に、不用意なタイミングでアドバイスしてもそれは適切なものとはならない。
あ、そこで右車線に入らなきゃ!と直前に言ってもダメなのであって、むしろ目的に向けてまずルートを頭に描かせ、自分で考えたり準備したりする訓練をさせる方が大事なようだ。

過保護かもしれないが、いい若者に成長した息子と父親のささやかな交流でもある。
私はこの時間が好きなのである。
実はそれが息子を駆り出す一番の理由だ。