衆知を集める

8・13「衆知を集める」は松下幸之助の名言だ。

「衆知を集めることをしない人は絶対にあかんね」と語っていたという。
「人の話に耳を傾けない人は、なんぼ会社が成長しても、いつか足元をすくわれる。衆知を集める会社が成功するんや」。

この言葉をうわべだけ理解すれば、会社の幹部たちにどう思うかを聞いてみて、一番多かった意見に従って決断を下すのがトップのあり方だ、ということになるだろうか。
そうではあるまい。

本日の金沢PHP経営者友の会の食事会で、田村テントの田村社長がヒントを下さった。

いろいろな人の考え、知恵を聞き、それを全て集め、全部包括した上で自らの責任で決断を下す。
それがトップのあり方であり、責務である。

一から十までなんでも独断で決めてしまい、経営とはそういうものだと思っている者。
全てを任せて、或いは多数決的に委ねて、自分の信念というものを打ち出さない者。
どちらも経営者としては失格なのだ。

金沢PHP経営者友の会は来年創立40周年を迎えるが、コロナ禍により3月開催を延期にした。
さて、その先はどうする?
さらに延期?それとも中止?形を変えて何かやる?

会員から出た意見は千差万別だった。
会長と実行委員長は頭を抱えた。
でも、衆知は集まった。
衆知を踏まえ、トップが決断すればいい。
それを会員は尊重し、決定内容に従って行動していく。

会社運営も同じである。
上司は衆知を集めなければならない。
その上で決断をしなければならない。