今年はお節が当たり年

今、食品の業務筋はお節料理の予約取りで忙しい。
特に今年は予約が殺到しており、平年の2~3倍の注文が来ているそうだ。

これは明らかにコロナ禍のせい。
年末年始は巣ごもりで外に出歩くことが例年より少なくなり、家で食べる機会が増えるという市民の読みだ。

お節の中でも、値段の高いものほど人気のようだ。
家に大人しくいなければならないならせめて少しでもいいものを食べたいという思いだろう。

お節のメインは魚や肉だが野菜も捨てたものではない。
お節が伸びるなら食材も伸びる。
業務筋に対していかに提案できるのかが卸売市場にとっては勝負の分かれ目だ。

11月に入ってここまで野菜はダラ値(金沢弁で言うばかげた安値)だが、12月後半から状況は様変わりするのではないかと思っている。
この急激な変化を事前から想定し、攻めに早く転じた商売人が勝利するだろう。
生鮮業界は人の後を追っかけているのはどうも負け組だ。
人より半歩でいいから先んじて動く気質が重要だ。

我が家は大晦日は家内が一日中、手作りのお節料理や煮物をこしらえるのが例年のことだから、その日の食事は元日から食べるのとは“別の”お節料理を食べるのが恒例だ。
早くから、フランス料理店「マキノンチ」さんのお節を予約した。
それなりの価格はするが、妻へのご苦労さんの気持ちも込めている。

あと追加で、松任の惣菜屋さん「大阪屋」のオードブルも考えている。
これは富山のスーパー「大阪屋ショップ」とは全く違うお店で、木下さんの家族が個人で営業していて、手作り惣菜が大人気の食品店だ。
このお店でお節を買った人は、次から他所では買わなくなるという伝説のお店である。

凹むモノあれば凸るものあり(へこむものあればとつるものあり)。
凹るモノあれば凸るものあり(ぼこるものあればでこるものあり)。
これは自作の格言だ。どちらの読みの方が語呂がいいだろう。
機を見るに敏なれば、必ずや厳しい世界も泳ぎ切れる。
衆知を集め、常にシャープでいたい。