昨日と今日、1泊2日で人間ドックに行ってきた。
金沢から車で1時間近くかかる辰口の芳珠記念病院である。
なぜこんな遠い病院にわざわざ行くか。
それはこの病院にユニークな【湯ったり宿泊コース】があるからだ。
人間ドックを受けながら、当地の温泉旅館「まつさき」または「たがわ龍泉閣」に宿泊できる。
一人ぼっちの温泉旅館はちょっと寂しい感じはするものの、コース料理はさすがに美味いし、大浴場・露天風呂は気持ち良い。
コース料金は他の病院に比べるとちょっと高めかもしれない。
だが、温泉旅館で一泊できることを考えるとコスパはよい。
1日目は血液検査、心電図、レントゲンなど割と軽めのものを午前中にこなし、午後は脳ドックであった。
終了は午後4時。
それから車で5分ほどの「まつさき」にチェックインした。
辰口温泉まつさきは、江戸時代の天保7年創業の由緒ある旅館だ。
明治の文豪・泉鏡花が逗留し、まつさきを舞台とした小説「海の鳴る時」を執筆した。
また、第64期名人戦第6局、名人 森内俊之 対 挑戦者 谷川浩司が2006年に、第86期棋聖戦第2局、棋聖 羽生善治 対 挑戦者 豊島将之が2015年に開催された旅館でもある。
コロナ禍だが、お客はかなり多かった。
営業自粛で6月までは休館だったらしいが、最近はGo To トラベルもあってかなり客足も戻ってきている。
まつさきの社長は私の高校の先輩、女将は中学の先輩であり、昨年と一昨年は能美の名物「丸芋」の初せりを高値で買い受けてくれたこともあって、できるだけ「まつさき」で泊まるようにしている。
話が旅館の方ばかりに行ったので人間ドックに戻す。
私にとっては二日目がメインだった。
二日目に予定していたのが胃カメラと大腸内視鏡検査だったからだ。
特に、2年に一度の人間ドックでは大腸内にポリープが見つかっており、その切除で簡単な手術をしている。
今回もかなりの確率で見つかるだろうなと思っていた。
ところが!である。
胃カメラは予定通りできたが、大腸検査はできなかった。
コロナのため、今は健康診断での大腸検査は取りやめているとのこと。
病院側は、事前に電話でお断りしたはず、と説明したくれたが、私は連絡を受けた覚えはなかった。
たまたま電話に出られなかったのだろうか。
だから、当日になってそのことを知ってかなり落胆した。
全国的に大腸検査は休止しているようだから仕方がない。
その分も料金も安かった。
ただ、私が一番ひっかかるとすれば大腸である。
コロナが終息したら、大腸検査だけでも受けなければならない。
温泉旅館に泊まりながらの人間ドック。
ちょっとした企画であるが、魅力的である。
もちろん、病院にも旅館にもユーザーにもメリットがある。
かなり前から行っているサービスではあるが、これからの時代のヒントになる。
青果卸売業もサービス業的な発想をもって企画をセットとして提供し、結果的に青果物が売れるというモデルを作らなくてはならない。
必要なのはアイディアだ。