本日、仲卸組合の役員3名と当社の役員3名とで懇談会を開催した。
今後はさらなる緊密なパートナーシップを持とうということで、ざっくばらんな意見交換を定期的に行っていくことになったのだ。
卸売会社と仲卸は市場の両輪である。
卸売会社にとって仲卸は最大のお客様であるが、特殊な緊張関係にもある。
基本的に、卸と仲卸は対峙することで市場機能が果たされると言われてきた。
卸は生産者の側に立ち、できるだけ高く売ろうとする。
対して仲卸は小売業者の側に立ち、できるだけ安く買おうとする。
その両者が対峙することでその時々の適正な価格で取引が成立しる。
それが相場である。
その理屈は今も変わらない。
しかし、市場間競争が激しくなった現代では、卸と仲卸は対峙するだけでは勝ち抜けなくなってきた。
むしろ手を携えて販売にあたらなければ他所の市場に売り負けしてしまうのだ。
本来は卸は集荷に特化し、仲卸は販売に特化して発展するのが理想だが、実際はそううまくいかない。
卸からすると仲卸が十分に営業をしてくれないからものが動かない、仲卸からすると卸が必要な量を引いてきてくれないから販売が行き詰まる、という文句の言い合いにもよくなる。
私などは、卸と仲卸と経営を一にすればいいのにと常々思ってきたが、50年以上にわたるいきさつやしがらみがあってそう簡単なわけにはいかない。
ざっくばらんで打ち解けた懇談会になるはずが、この日仲卸から卸に対しては、
①1週間後、2週間後の値段提示をしてくれと言ってもできるやつが少ない。
②だから、他の市場よりも、商談が3日ほど遅れる。スピードで負けている。
③産地からの量や価格が事前の情報と全く違うことがままある。(情報が不正確)
など、手厳しい意見がたくさん出た。
耳は痛かったが、一々ごもっともな意見ばかりであったので、改善できるものは早急に手をつけなければならない。
具体的には、低迷している品目については、品目は単品でも良いので、卸と仲卸が寄り集まって産地・小売に対する集荷販売対策を協同して行う試みを来年から始める。
なにぶん、トップ会談であるから、現場が動かなければ何にもならない。
言うだけ番長で終わってしまってはいけないのである。