金沢小売組合の重鎮、堀他の須田紀久治さんから教えてもらったことだ。
生産者に会ったら、その人の作った野菜を褒めてあげる。
嘘までつく必要はないが、いいものを作っているのなら、ちゃんそれを評価して伝えてあげることが大事だというのである。
それが生産者にとっては一番嬉しい。
励みを感じてもらえる。
大事に売らせてもらっているこちらの存在も知ってもらえる。
聞いてみれば当たり前だが、なかなかできないことだ。
それほど大仰に言う必要もない。
須田さん曰く「ちょっとでいいがや」。
これは、農家と小売だけに限ったことではないと気づく。
卸会社の人間は小売さん以上に産地と接するわけで、その商品評価というものをちゃんとやっているだろうか、と我が身を振り返ると甚だ心許ない。
さらに、農家さんとの関係だけでなく、全ての人間関係で共通することではないかとも気づく。
例えば社内での上司と部下の関係性にしても、何事もちょっと言葉を交わすと感覚が大事ではないか。
これは日頃の心がけで誰でもできるはずであり、できれば意識しなくてもできる習慣にすべきものだろう。
“ちょっと言う“。
これも積もれば山となろう。