1月5日、金沢市中央卸売市場は初市(はついち)を迎えた。
毎年恒例、6時のせり販売に先立ち手締め式が行われ、開設者代表の山野之義金沢市長、参議院議員の山田修路議員からご挨拶があった。
続いて当社の大西社長が三本締めの音頭を取った。
代表就任が昨年6月であるから、初の音頭取りである。
若干緊張気味のデビューだったが、見事、新年の門出を飾った。
昨年の卸売市場流通は新型コロナウイルスで混乱に次ぐ混乱の日々だった。
11月からの記録的な野菜安値にも苦しめられた。
とにかく、一日も早い収束を願うばかりである。
しかし、この日に入ってくる情報に良いものは少なかった。
初市では1週間ぶりに仲卸・小売と顔を合わせる。
12月29日の止め市から本日1月5日まで、販売状況はどうだったかを情報交換する。
小売は低調だった。
やはりコロナ禍で帰省する人が少なく、外食を控える傾向が強かった。
片山津温泉の食品店の社長によると、Go To Travelの停止で、片山津温泉に宿泊する観光客は予約の75%がキャンセルとなったらしい。
75%減ではもはや事業が成り立たない。
また、今までいかに「Go To ~」が経済を活性化させていたかが裏返しでわかる。
全国的な感染拡大でムードは極めて良くないが、当社・当市場は、食品流通の核を担う公共インフラとして、市民への青果物の安定供給を確実に果たす責務がある。
世相が暗くとも、市場にはやはり元気が満ちていなければ何も始まらない。