東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県に対し、1月8日から2月7日までを期限に2度目の緊急事態宣言が発令された。
飲食店やカラオケなどの遊興施設の午後8時までの営業時間短縮、出勤者の7割削減などが求められている。
前回はあった学校の臨時休校は今回要請されていない。
これに先立ち、Go To トラベル事業は年末12月28日一時停止となっている。
つまり、政府の目論見は完全にはずれ、感染拡大の防止と経済活動の両立という大命題は頓挫してしまったことになる。
私はこれまでの政策が悪かったとは思わない。
Go To トラベルは素晴らしく機能したし、2月か3月から始まるワクチン接種も他国のような拙速な対応とは違って安全性を慎重に考慮してのものだ。
今回の緊急事態宣言は、政府が自主的に発令したというより、当該の知事たちの強い圧力があってやむなくという面が強いのではないか。
感染をすぐに収める保障が全くない以上、危機をあおる声に対し、何もしない・何も応えないではどう非難されるかわからないという“評判”を気にしての処置に見えて仕方がない。
このたびの再宣言による外食産業へのダメージを極めて憂慮する。
帝国データバンクの調査からは、昨年一年間の外食産業の倒産件数が過去最多を更新したことがわかる。
石川県は宣言の対象ではないが、最近の青果物の販売動向を見ても、業務筋向けの食材の流れが一気に止まった。
高級食材、こだわり系、妻もの類が全く売れなくなっている。
これは、外食する人々がぱったりやんだということを意味する。
前回は何とか踏みこたえた業者が、このたびの処置でついに倒れる・・という事態が頻発しないかとても心配である。
決して対岸の火事ではない。
感染防止と経済振興の両輪を何としても続けていかなければ。
どちらも国が生き抜く血液なのだ。