9日から10日にかけて金沢は64センチの積雪があった(10日午前9時時点)。
三年ぶりの大雪だ。
大雪とは言っても金沢は全然ましである。
お隣、富山は10日午前7時時点で富山は1メートル24センチ。
交通がマヒした。
金沢は加賀平野が海側に開けていため、季節風は抜けてしまう。
雪雲が停滞しにくいのだ。
富山への風は能登半島によって弱まり、東や南の高山に阻まれて平地に雪を降らす。
ことあるごとに言っていることだが、金沢の地は本当に災害が少ない。
当然、今日と明日の連休は家の前の雪かきである。
偶然にも連休に当たり、じっくり雪かきにあたれる。
道具には事欠かない。
軽い雪を一度にたくさん運べるダンプ。
大・中・小揃ったプラスチック製スコップ。
固く固まった雪を砕く金属製スコップ2本。
氷まで砕く鍬。
本当はまだ足りない。
ダンプはもう1台あると男子二名が積もった雪を水が流れる溝までどんどん運べる。
雪かきは重労働なので頻繁にやるのは勘弁願いたいが、悪いことばかりではない。
多分、精神の浄化作用がある。
適度な運動となり汗をかく。
掃除や整理整頓と同じで、心をスッキリさせる。
近所の人も道路に出てきての協同作業が起こりやすく、地域コミュニティの絆を深めることができる。
我が家の場合、父と息子との交流の場になる。
我が家のすぐそばには、ちょっとした観光名所の「嫁坂」がある。
今日の朝は家の前は車が通れる状態ではなかったので、歩いてスーパーに買い物に行った。
嫁坂を通ると、階段がまるで川のせせらぎのようで美しかった。
我が家は高台に家があり、
その横を用水が通り、上の雪が溶けて流れる。
高台の下の住民たちは上から流れてくる水をホースに通し、自然の融雪装置を作り上げている。
頭のいい人が下にお住まいだ。
その仕掛けを知ってまた驚いた。
横を流れる用水から水を誘導し、バケツに受けて階段に流している。
階段に積もった雪を溶かすための工夫。
頭のいい人が近くにお住まいだ。
スーパーの往復で小一時間、雪かきする人々とは自然に言葉を交わす。
「ごくろうさんです」
「大変ですねぇ」
「足元、気を付けてください」
久しぶりな触れ合いの感触が心地よかった。
大雪はしんどいが、結構楽しい発見もあるのである。