高校2年生の次男が習っているヴァイオリンの発表会があった。
3歳くらいから習い始めただろうか。
よく今日まで続けてきたものだ。
それほど熱心というわけでもなかったが、それほど無関心でもなく、放っておいてもそれなりによく楽器をいじっていた。
高2はまだまだ子供だとは思うが自我も当然育っている。
音楽をやってきて良かったと心から思えるのはこれからの人生においてだろう。
私はピアノを小学生でやめしまい、後に強く後悔した。
次男には、ここまできたのならヴァイオリンを一生の楽しみにしてもらいたい。
どんな曲でもつま弾けるスキルを得たことはとても大きな財産だ。
発表会はコロナ禍の中、ソーシャルディスタンスを気にしながら控えめに開催された。
習い事の発表会は、生徒自身のためにある。
身内はそれを見守り、ああよく頑張ってきたねぇとお祝いしてあげるだけでよい。
それも無理ならば、無観客の発表会でもよい。
無観客でもやることが大事なのだ。
次男はとてもうまく弾いた。
昔から本番に強い。
家や先生宅での練習では散々なのに、発表会では一番いい出来になる。
本番に強くてもあまりにも遅すぎて間に合わず敗れたのが高校受験だったので、スロースターターも考えものだが、本番に強いことはもちろんいいことには違いない。
他の生徒さんにも好感が持てた。
特に、もういい大人なのにとっても素人っぽいお二人の男性。
大きくなってから始められたのか、一度辞めて最近また再開されたのか。
どちらにせよ、下手くそながら(失礼)、とても楽しんでいる風が伝わってくる演奏だった。
趣味っていいもんだ。
素直にそう感じることができた一時。
発表会は生徒さん本人のものであるが、たまたま観た赤の他人の私にも柔らかな気づきを与えてくれたことに感謝したい。
いい趣味は人生を豊かにする。
私も長唄、端唄を大事にしたい。