青果物の週間情報 【2021-W07】

■週の概況 第7週 2/8(月)~ 2/13(土)

【全体】

 当地はまだ寒さを感じるが、太平洋側は天候に恵まれ気温は平年より高めで推移し、季節感はこの週一気に進みそうだ。季節感の訴求から小売店の青果売場は完全に冬から春へ衣替えとなり、煮炊き商材はやや影をひそめた。替わって山菜、春野菜、サラダ野菜が売場の前面を飾る。

 生産・流通では各産地、概ね順調な生育・出荷であり、特別に問題ある品目は見当たらない。需要との兼ね合いで、果菜類はやや強含みであり、葉茎類は逆にやや軟調、根菜土物類は保合の品目が多い見込みである。季節がら、豆類・春キャベツ・菜の花・新玉ねぎなどの動きが好調だ。

【野菜】

 菜類は地物は少ないも九州産が潤沢で価格はこなれており、ほうれん草は需要期でもあり売りやすい状況である。対して水菜は業務向け不振により大きく低迷している。白菜は気温の上昇とともに需要は減退気味だ。キャベツは春キャベツの動きが良いようだ。レタスは潤沢な出回りで下げるが、動きは悪くない。

 果菜類は総じて出かたが鈍く、相場は堅調だ。長ナス、ピーマンは当初見通しより少なめの量で強含みとなる。トマト、ミニトマトも値を上げる可能性がある。豆類はスナップ、ソラマメ、いんげん等九州方面より種類・量ともに増えてくる。

 根菜類では大根の動きに急ブレーキがかかり、再び低迷の気配だ。人参は太物が薄くなり、長期的には強含みの傾向である。レンコンは下げ止まりとなった一方、さつまいもは需要期で引き合いも強く、1月より値ごろ感もあって動きが好調である。馬鈴薯は九州産が少なく、道産の切り上がりが早そうなため需要>供給で強含み・高値基調が継続している。

【果実】

 国内果実では、いちごが順調な入荷で、今後2月後半に向け2番花のピークを迎え益々の増量を見込む。柑橘類ではみかんで徳島産の貯蔵物が始まる。中晩柑類は前週と同じペースでいよかん・デコポン・八朔など多品目の入荷を予定するが、長崎県産柑橘類はこの週をもって終了に向かう。メロンは寒さで少なく、価格は強含みだろう。りんごは順調な入荷で保合となる。キウイは福岡・愛媛・和歌山より33玉中心で安定した入荷を見込む。

 輸入果実では、バナナは順調安定な入荷で価格は変わらずの予定である。柑橘類ではこの週の後半からミネオラやマーコットの入荷開始を予定する。アボカドは数量がやや減少し強含む展開を予想。ブドウは赤と緑のシードレス系が増量する。レッドグロープも少し始まったが、まだ価格が高く、本格的な拡販体制は2月後半からとなる見通しだ。