松下幸之助  伝説の熱海会談 他

2月4日に開催されたPHP経営者友の会で、松下幸之助に関するビデオを見ながら意見交換を行った。

とても勉強になる内容だったので2点書き留めておく。

1)情と厳しさ

伝説の熱海会談。

三日間に渡る販売代理店からの嵐のような抗議に対し、幸之助は心からの謝罪をした。

「責任はすべて自分にある」と。

途中、言葉を詰まらせながらのスピーチは全員の心を打ったという。

赤字は社長の責任である。

自らの責任を受け止めた上で、しかし幸之助は次のようにもも述べる。

支社の責任は支社長の責任だ。

部の業績は部長の責任だ。

あんたら、自分で集金しに駆けずり回ったんか?

また、大不況の際にも社員を一人たりとも絶対に首にしないと宣言した逸話も有名だ。

ただしその際は、休日返上、社員総出で在庫を売り切るよう旗振りした。

そこには情けと厳しさの両面がある。

人に厳しいだけでも、甘いだけでもダメ。

そして、会社の舵を切ることと人の心を動かすことは別物。

人間力とセンスを要求される難しい局面だと思うが、これを乗り越えていかねば人々がついてきてくれる経営者にはなり得ない。

2)自己肯定感と謙虚さ

自己認識は、自分自身を低く見ても高く見てもいけない。

自分自身を採点したときは50点であるべきだ。

自己肯定間=自分はできると信じること。

しかし傲慢とは違う。

向上心=自分はしかしまだまだだ。

上には上があると思うこと。

謙虚さ。

カナカンの故・角間会長が講演でおっしゃっていた「会社の規模は、社長の器以上にはならない。だから社長は自己研鑽を怠ってはならない」に通じる。

会社をよくしたければ社長自身が成長し続けなければならない。

松下幸之助のモットー: 朝に発意、昼に実行、夜反省

3)その他

山田浩三氏の言葉「人材教育は馬蹄形磁石のようなものだ」

経営者と従業員とは絶妙な距離感が重要。

離れすぎては砂鉄は動かず、くっつきすぎてはいつまでも自分で考えない。

高由紀さんの言葉

部下が提案することをプラス志向と捉える。

経営者はそれを受け止めてやらせ、その責任を持つ。

業績不振はコロナ禍のせいじゃない。

今までと違うことをして成果を出そう。