■週の概況 第9週 2/22(月)~ 2/27(土)
【全体】
三寒四温というにはあまりに激しい寒暖差が続くが、この週も同じような展開と思われる。冷え込みで青果物は生育が遅れ、ここまで増量ペースが上がらない品目が多かったが、太平洋側の日照は良好でもあり、この週からはかなり潤沢感が出てくる見込みだ。野菜は安かった去年に比べれば全体に高めながら、平年並みもしくはやや安めの市況が続いており、この週も大きな動きはないと予想する。
消費的には、ひな祭りに関連した食材のニーズが高まるタイミングだ。青果物でいえばキュウリ、菜の花、きぬさやなど。春の野菜(たけのこ、春きゃべつ、山菜)、サラダ野菜も需要が高まる。
【野菜】
白菜は安値感あり。キャベツ・レタスは比較的動きが良いようだ。ホウレン草、小松菜は水曜から一気に潤沢感が出る見込みながら、激しい寒暖差のため日持ちに難が出てくる可能性があり、管理面で注意が必要だ。きのこ類では原木115が最初の出荷の山に来ておりこの週もまずまず潤沢な入荷予想だが、しめじは動きが低調で弱含みだ。
果菜類は全体的に増量傾向にあるものの、冷え込みにより増加ペースは緩慢だ。キュウリや菜花はひな祭り需要で引き合いも高まることから堅調な予想。豆類もスナップを中心に流通量・需要ともに高まる。トマト・ミニトマトも増え方は穏やかであり、価格に保合の見込みだ。ナスは順調な増量を見せるだろう。
根菜類では筍が春の商材として人気ながら、冷え込み+裏年で本格的に増えてこないのがもどかしいところ。平年に比べて数量が少なく単価高となっている。人参が出回り量が少なくやや強気配ながら、その他の根菜土物類はおおむね横ばいとなる予想だ。
【果実】
ひな祭り需要で一番の売れ筋はイチゴである。今季は順調な出回りが続いており、この週も安定した入荷が見込まれる。リンゴも潤沢な定番品として入荷継続。柑橘はデコポン、いよかん、甘夏はこの週も順調だ。せとか、はまさき、八朔は終盤にさしかかるタイミング。甘平は終了した。アールスメロンは冷え込みにより生育鈍く量は少ない中で大玉良品は高値である。その他メロン系はごくわずかに始まっているが、本格出荷は3月に入ってからとなる。
輸入物で注目株は米国産オレンジで、高糖度系の品種・ブランドが増えてきている。価格はレギュラーより一段高値ながら食味が非常に良く、国内産柑橘と比しても十分な競争力となる。マンダリン系の商品群も増え、グレープフルーツも順調潤沢だ。バナナは安定、ブドウ類も赤・緑のシードレス、レッドグローブが順調である。