■週の概況 第11週 3/8(月)~ 3/13(土)
【全体】
前週は西南暖地でかなり強い雨が続いたが、この週は概ね好天の予報であり、青果物は順調な生育・出荷となる見通しだ。消費面ではサラダ向け、炒めもの向けへの需要が高まる。不作傾向のものは高含みが続く一方、低迷から脱出できないもの多々あり、品目により高値安値が分かれるところだ。
コロナ感染は減少傾向にあり、首都圏を除き緊急事態宣言が解除され、当地でも片町の時短営業が7日をもって終了する。徐々に人が動き出し、業務筋に光が戻ってくることが期待される。まだ本格化とは言えないまでも、青果物の動きは全体に良くなってくるだろう。
【野菜】
白菜は徐々に数量減少へ向かうがキャベツは入荷・販売ともに動きが良くなってくる。ネギは生産量が上がらず平年より高値基調が続きそう。菜類はまだしばらく低迷が続き、ほうれん草、小松菜は安値、水菜はさらに低調だが再来週には好転か。青梗菜も激増暴落したが、炒め物需要で引き合いが出てきた。
果菜類では安かったトマトとキュウリが底上げの気配。トマトは端境期にもあたり数量は伸びない。ナヤミだったミニトマトは量販店で企画が多く入る時節となり価格上昇の見込みだが、業務筋が回復していないので勢いはまだ弱い。
土物類では馬鈴薯がこの週で出荷終了する北海道の産地が多く、数量不足からまだまだ強くなる見通しだ。玉葱も北海道産の先がやや見えてきたのと、新ものが平年より少ないことからゆるやかな上げを見込む。牛蒡はやや高値疲れが見える。生姜は高知県産の新ものが出てきた。筍は裏年で少量、やや高値傾向の中、この週月曜日から和歌山県産が登場する。
【果実】
国内果実では、中晩柑類がデコポンは順調ながら、八朔、せとか、はまさきなどは終盤へさしかかる。いよかんも後期であり、弥生紅とM玉の販売となる。今季の中晩柑はハウス物は順調だったが、雪と干害で露地物は8割作でやや高値の年となった。メロンは雑メロンが少しずつ増えてはいるが作付け面積の減少により例年より少なめ。キウイも生育期の花落ちの影響で前年より3割ほど少ない入荷となっている。りんごは潤沢であり、この週から値も下がってくる見通しだ。いちごは順調だろう。
輸入果実ではアボカドが日本仕向けの量が減り、数量減で単価上昇の予定だが、今までが安値で来ており、値上げでもまだ平年並み以下のレベルだ。シトラスでは高糖度オレンジが充実してきて差別化が図れるのと、ミニオンマンダリンがスタンドバックなど販促資材も充実させて拡販を狙う。新しいところでは豪州産ブドウの入荷が始まる。