水曜日開市はアカン

これは前にも書いたような気がする。
市場の水曜営業はアカン。

水曜日は卸売市場の「臨時休市日」となることが多いが、祝日がある週は祝日の方を休みに、水曜は営業することが多い。
このような水曜営業は2021年で11回ある。
1か月に平均1回のペースだ。

そのほとんどが営業的には×(ペケ)なのである。
売上が小さい。
入ってくる荷物(商品)が少ない。
商売にならない。

なぜ商売あがったりになるのか。
その最大の理由は、お客さんが「市場は水曜休み」という思いを強く持っていて、はなから水曜に市場に仕入れに来ない人が多いことだ。

理由その2は、全国の市場で足並みがそろっていないことだ。
東京と大阪で何日分かかならず休市日がずれている。
東京はここの水曜日は営業だけど大阪は休み。その逆パターンもある。
すると、東京市場をメインに考えている生産地は、東京が開市ならば出荷するが休市だと休む。逆もまたしかり。
すると金沢のように、東京寄りの産地と大阪寄りの産地の両方から荷物を出してもらっている地方市場には、必要な集荷量の半分しか入ってこないことになるのだ。
このように関東側、関西側が足並みそろっていない水曜日は、荷物が集まらないのである。

どうせアカンのだから、水曜日は全部休めばいい。
そう判断し、祝日があろうがなかろうが、水曜はとにかく休み!と決める市場が出てきた。
九州や中部の市場に目立つ。
休みは当然多くなる。
ここで重要な統計情報がある。
休みの多い市場は、休みが多くても業績が悪くないのだ!

休みが多いと営業日が少なくなるので売上・収益が減るというのはどうやらひと昔前の発想であって、現在の常識ではないようだ。

だが、いろいろ横との兼ね合いやら何やらで、なんだかんだ毎年同じことを繰り返し、今でも年に10回ぐらいは水曜日にも市場を開くことになっている。
その都度「あー、やっぱ水曜開市はダメだね」とつぶやきながら。

アホである。
誰が。
私が。
なぜなら私は金沢市場の休市案を作る「総務委員会」の委員だから。
心の中で「水曜は全部休めばいいのに」と思っているくせに委員会の席では「ここの水曜日は営業すべきですね!」なんて言ってきたのは私自身だ。
「業界」っちゅう概念そのものがかなり怪しくなってきている。
ちょっとの勇気で正しい一歩を踏み出すべきかもしれない。
でもそれがなかなかできないのが悩ましいところだ。