3月19日(金)放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」でお題となった「野菜とくだものはどう違う?」は、私にとっても勉強になった。
今日までの私の認識は、「一年草は野菜、木(樹)に成るのが果実。だから、メロン、スイカは野菜が正しいが、卸売市場では食生活に合わせ果実部で取り扱っている」というものだ。 チコちゃんの答えも大体こんな感じ。 が、私の認識よりもきちんと分類していたので以下に記録する。
お題:野菜とくだものの違いってなに?
答え:バンラバラ 明確な定義は実はない。 省庁や学会によって分類のしかたが違う。
1)農林水産省が定める分類 野菜は、1年で種まきから収穫までを終える草本食物(草)。 くだものは、2年以上栽培し、果実を食べるもの。 よってイチゴ、スイカ、メロンは野菜。 パイナップルはくだもの。草に成るが、2年以上栽培されるからである。
2)文部科学省が定める分類 野菜は、基本的に草に成る食物をいうが、通常の食生活でくだものとして食べるものはくだものに分類。 日本食品標準成分表での食品の分類に適用される。 よってイチゴ、スイカ、メロンはくだもの。
3)園芸学が定める分類 野菜は、食用にする草本性植物のことをいう。 よってイチゴ、スイカ、メロンは野菜。 ただし、これらを「果実的野菜」という。 パイナップルはくだもの。ただし、草本植物であるので、野菜とも言える、と解釈する。
すなわち、目的によって分類が異なっている。 農林水産省は、生産面に注目するため、栽培期間を重視する。 1年で終わる草と2年以上にわたり栽培するもの(果樹、多年性草本)とでは、農業政策が異なってくるため、ここで線引きする。 一方、文科省は栄養情報の提供という面から、通常の食生活に沿った分類としている。
こうしてみると、卸売市場は文部科学省と同じ立ち位置で、実際の食生活に沿った販売をしていることになる。 ちなみに、バナナやパパイヤもパイナップルと同じである。 また、レモン、ゆず、かぼす、すだちは、木本性であるから果実となるが、用途では野菜であるため、園芸学的には「野菜的果実」となる。 アボカドは完全にくだものである。
以上