■週の概況 第19週 5/3(月)~ 5/8(土)
【全体】
GW真っ只中から明けるまでの一週間です。大都市圏は緊急事態宣言発令中であり、石川県も時短営業になりました。昨年のGWと状況的には近いものがあります。やはり業務用野菜やフルーツギフトの動きは止まるでしょうし、いわゆる“巣ごもり需要”でスーパー、青果店の一般野菜はある程度動くと期待されます。ただ自粛ムードのマンネリ化で人々の消費マインドも疲れが見え、昨年同様の成果は難しいかもしれません。GW明けの市況展開は、GW中の消費次第です。消費が伸びれば明けも動きは活発に展開しますが、停滞するならば市況がガタ落ちする可能性もあります。GW中は天気が良いに越したことはありませんが、現時点では微妙です。
産地動向としては、4月下旬にまとまった雨が降ったため、キャベツやレタス、山菜類、ダイコンなどは当初の予定より少ない入荷となり、相場も少し浮上する可能性がありますが、それ以外は概ね順調な出かたとなるでしょう。ただし地物のタケノコは当初の思惑より大きくショートし、このまま終了に向かっていく恐れが強くなってきました。
【野菜】
葉茎葉菜類は、ブロッコリーは長崎・高知県産の入荷。高知県産は終盤に差し掛かります。レタスは減少傾向となり引き続き強含みが見込まれます。キャベツはGW需要も落ち着き価格は下げに転じます。高値推移が続いていたネギも、茨城県産の初夏ネギも始まり数量も安定する為、相場はやや下げ基調。菜類は数量も増加し安定した入荷となりそうです。
果菜類は、胡瓜は各産地安定した入荷となります。ナス、長ナスも増加し安定した入荷が予想され価格は下げ基調に転じます。トマト、ミニトマトは安定傾向。豆類では、週後半頃より県内産の千石豆がスタートします。他産地の豆類は、端堺期も明け徐々に入荷は増加するでしょう。山菜類は、県内産が切り上がり始め入荷は減少します。
根菜類は、人参は徳島県産の本格出荷に入り安定した入荷が見込まれます。ダイコンは千葉県産は前進出荷の影響もあり数量の減少が見込まれます。レンコン、さつまいもは県内産が残量の出荷となり強保合。里芋は鹿児島離島物の入荷となります。牛蒡は高値推移が長く続いていましたが、高値疲れが見られます。筍は裏年の為、量が少なく切り上がりが早いことに加え、前週の降雨の影響で数量はさらに少なくなり、引き合いは強くなり数量確保の苦戦が予想されます。馬鈴薯は長崎県産が主力に安定した出荷になります。高知県産のらっきょうがスタートし徐々に増加する見込みです。
【果実】
国内果実では、GW以降も母の日需要もあり、静岡・高知県産のアールス系、茨城・熊本県産のアンデス系、赤肉系メロンは堅調な価格推移が見込まれます。茨城県産は安定した入荷、熊本県産は赤肉系が増加傾向です。マンゴーは積算温度が不足し、数量の確保に苦戦しそうです。スイカは熊本・高知・群馬(小玉西瓜)となり、メインの熊本県産は2L中心と若干大玉傾向になります。イチゴとりんごは前週並と安定した入荷状況。施設物の佐藤錦と紅さやかは前進出荷ながらも、降雪による施設の倒壊の影響から今年の入荷量も厳しくなることが予想されます。
輸入果実は、バナナは台風による入船の遅れが若干見られますが、入荷に大きな影響はなく安定した販売となります。NZ産キウイは、グリーンは中玉サイズも増加、ゴールドは大玉傾向ですが、それぞれ安定した入荷が見込まれます。アボガド、ぶどう類も安定した入荷となります。シトラス系は前週と同様の入荷。マンゴーはマハチャノ種に切り替わりとなりますが、入荷は遅れ気味で次週の入荷となる見込みです。