小松産の春トマト
本日、石川県小松市の春トマトの初せりが行われた。JA小松市は、みゆき地区を中心とする石川県最大、いや北陸最大のトマト産地だ。金沢市場では愛知県産に次ぐ年間第2位の産地である。作型は春と夏秋の2シーズンあって、今回はもちろん春作の初入荷である。春トマトの生産農家は今年は34人とのこと。6.6haで栽培され680トンの生産を目標とする。6月上旬からピークを迎え、7月まで出荷が続く予定だ。
JA小松市野菜総合出荷場
今年の大きな話題は、昨日10日に完成した「JA小松市野菜総合出荷場」である。32年ぶりの完全新築で、小松市の主だった野菜は今後この集出荷場に一元集約されることになる。特にトマトは、箱詰めロボットが箱を組み立て、ロボットアームでトマトを吸い上げ、自動で箱詰めしていく。集荷から出荷に至るまで全自動だ。ここまで徹底したシステム化は全国でも珍しいという。総工費は12億円超とのことだ。
この最先端の技術によって、今まで以上に厳格な選別と安定した保冷・パレタイズが実現する。JA小松市の茂岩(しげいわ)さんは「従来の人による手詰めと比べ、サイズ・等級の揃いが格段に向上する」と述べる。
トマトと千石豆
JA小松市トマト部会の新道(しんみち)弘章部会長によると、生育は非常に順調に来ているとのことだ。部会長はトマトの他にも小松市特産「千石豆」の生産者でもある。千石豆も昨日から販売がスタートしたばかり。栽培がかぶって大忙しだ。トマトは石川県の基幹産業であり、千石豆も加賀野菜「つる豆」(中身は同じで呼び名が違うだけ)の生産が伸びない中では欠くべからざる存在である。なんとか両品目とも充実した生産・出荷となるよう頑張っていただきたい。