■週の概況 第21週 5/17(月)~ 5/22(土)
【全体】
現在、青果物の入荷は概ね順調である。春先からの流れを引き継ぎ、葉茎洋菜類は潤沢安値、果菜類は堅調、根菜土物は品目によりけりと部類によって傾向は違うものの、全体として物量・価格とも平年並みだ。今後は品目ごとに順次産地の切り替わり時期に入り、一時的な端境やアップダウンを見せながら、比較的おだやかな方向に進んでいく見通しである。この週は太平洋側で雨模様であり、急激な出荷増とはならない見込みで、安かった白菜・キャベツ・玉ねぎなどは上げ、果菜類は全体に弱含み、高騰が続いた馬鈴薯などは下げに転じるなど、各品目の相場が平年レベルに戻る展開になると予想する。
石川県のまん延防止等重点措置、および独自の緊急事態宣言で、業務需要がまたしても大きく落ち込むことが必至。大変厳しい状況が少なくとも一か月続くが、昨年起こった巣ごもり需要や新たな消費志向(プチ贅沢品への需要増など)に敏感に対応し、この難局を乗り越えていかねばならない。
【野菜】
葉茎洋菜類では、レタスは兵庫産から長野産へのスイッチ。ブロッコリーは、県内生産者が出揃う。キャベツは降雨により県外産地は減少の予想だが、県内産に関しては若干の増加。ネギは、茨城産が安定するものの、大分産は作型の端境が続き全体的には品薄傾向は変わらず。菜類では小松菜が県内産のピークを迎える。
果菜類では、胡瓜、ナス、長ナスは前週同様安定。トマトは県内産も増加し潤沢な入荷が続く。豆類は福島産のキヌサヤがスタートする見込み。
根菜類は、夏産地の切り替えを見せ全体的にスムーズな移行となる。大根は千葉産と県内産の入荷。人参は岐阜産メインに安定した入荷。馬鈴薯は引き続き長崎産の安定入荷となる。季節商材のらっきょうは県内産の土付きや、鳥取産の入荷を見込む。梅は週前半に小梅の入荷がスタートし、以降は古城、南高が入る。前年の凶作を挽回したいところ。
【果実】
国内果実では、気温が高まりスイカの需要が高まる。熊本産メインに高知産。群馬産の小玉スイカも増加傾向だ。メロン類は、茨城産メインとなり熊本産の青肉系は終了。赤肉系は茨城、熊本産の入荷。桜桃は無加温物で若干の増加傾向となる。ぶどう類ではデラウェア、ピオーネが顔を見せ始める。びわは露地物に切り替わり潤沢な入荷。
国外果実では、バナナの入船遅れが続くが、数量的には安定感を維持。NZ産キウイは、ゴールド、グリーン共に安定。特にゴールドは前年を超える潤沢な数が見込まれる。シトラス系はミネオラが終盤に差し掛かり徐々に減少傾向となる。