■週の概況 第25週 6/14(月)~ 6/19(土)
【全体】
先月の大雨による数量減少はおおむね回復したが、品目による温度差がある。葉茎洋菜類と根菜土物類は潤沢でやや供給過剰気味な品目が多く、反対に果菜類は生育遅れで堅調さを維持するものが目立つ。国内果実は桜桃、メロンなどが不作で単価高だが、今後本格化するスイカは例年通りの数量と価格が計画されており、順調な流通が望まれる。輸入果実も現状は順調潤沢だ。
石川県はまん延防止等重点措置の解除となり、この週から人出とモノの動きが活発化し、少なくとも週の前半は活発な荷動きが期待できる。気温の上昇からサラダ系野菜や小葱、生姜、長芋など薬味系や香辛類の引き合いが強まるだろう。逆にジャガイモ・玉ねぎ・人参など煮炊きモノについては需要減退の恐れがある。
【野菜】
葉茎洋菜類では、ブロッコリーは県内産が潤沢で量販拡大が期待できる。レタスも長野産の産地が出揃い安定入荷が見込まれる。キャベツは順調ながらも量販からの引き合いが強い模様。白菜は端境期も抜け安定した入荷へと切り替わる見込み。アスパラは夏芽の切り替わりを見せるが、春先の生育遅れから前年より少ない入荷となる。
果菜類では、胡瓜は福島産、ナスは群馬産中心。両品目ともに安定した入荷だが、前年より高めの価格推移となる。ピーマンは前週同様に不足感が見られる。枝豆などの豆類は、端境期や生育遅れから少なくなる見込みだ。県内産の打木赤皮甘栗かぼちゃは週3回の入荷で前年より減少傾向である。これから旬となるトウモロコシは、生育遅れから小玉傾向であり、今季は数量不足が続く懸念がある。
根菜類は、夏の売場への移行を見せている。長芋は需要も高く、値ごろ感のあるC品が人気で単価上昇が見込まれる。香辛野菜のしょうがも需要は高く、高知産、和歌山産から安定した入荷となるだろう。前年は高値だった人参、馬鈴薯は安定した入荷で平年並みの価格を見込む。季節商材のらっきょうは不作で、例年より早い切り上がりを迎えるだろう。梅は和歌山産が終盤に差し掛かり、県内産は共販物の入荷が始まる。
【果実】
国内果実では、県内産の西瓜、小玉西瓜がメインとなり、どちらも5月の降雨と低温のため小玉傾向のスタート。数量、価格は概ね前年並みだ。メロン類ではアールス系は静岡産が夏系品種に切り替わり前年より少量高値基調、青系はタカミに切り替わり安定、反対に赤肉は品不足感が見られる。りんごはジョナゴールドへ切り替わり安定した入荷が続く。桜桃は佐藤錦中心だが、今季は不作で単価高が不可避だ。桃は山梨産が露地物に移行し微増傾向となる。ぶどう類はデラウェアーがメインの入荷が続く。
国外果実では、米国産チェリーが本場ワシントン州産に移行し、豊作傾向の中、日々増量する。バナナは注文対応出来ているものの、慢性的な入船遅れが6月いっぱいまで続く見込み。シトラス系とキウイフルーツは安定した入荷。アボガドはメキシコ産が減少し、新たにペルー産が開始する見込みだ。パイナップルは台湾産に加え、フィリピン産の入荷も潤沢となり引き続き量販拡大が見込めるだろう。