雨はわっと降る

熱海で土石流災害

 6月3日に太平洋側に大雨が降り、静岡県熱海市伊豆山付近で土石流が発生、多数の家屋全壊と死者を出す大災害となった。大雨の恐れありとは報じていたがまさかこれほどとは。いや、最近の災害はほとんどが事前にわからない。一週間後の世の中が、もしかしたら壊滅的な状況になっているかもしれないのだ。

総量変わらず、一度にどっと

 先日、かほく市の油野市長にお会いする機会があって、その際伺ったお話を思い出す。「最近の雨は、降る総量は昔とそんな変わってないのです。一年でどれだけ降ったとか、梅雨の期間でどうだったとか、全体量はそう異常ではない。ただ、今はいちどきにわっと降るのです。全然降らないなぁと思っていたら、ドカッとくる。1月の大雪も同じです。一度に集中するから災害になってしまうのです」。

事前の備えにも限度あり

 ドカッと物凄いやつがこれでもかと押し寄せるよりマシかもしれないが、たとえ単発でも自然の猛威は困る。来るぞ来るぞの兆しなく、あっという間に降りかかってくるので対処のしようがない。仕事との関係で言えば、需給調整と市況バランスがぐちゃぐちゃになる。一ヶ月先、青果物の量と相場はどうなっているのか、まったく予測不能である。とどうしようもないことながら、本当に難しい世の中だ。