青果物の週間情報 【2021-W27】

■週の概況 第27週 6/28(月)~ 7/3(土)

【全体】

 野菜は全体に順調な出回りの中、それほど高値の品目は見当たらない。昨年は7月から長雨となり数量減の単価高となった。今後は前年より潤沢で値ごろ感の強い印象が強まると思われる。ただし予報ではこの週は全国的に雨模様であり、降雨が続くようならば状況の変化もあり得る。特に東北方面からの出荷が今から始まるタイミングであり、その作況は今後の気象に大きく影響を受けるためまだ未知数だ。
 消費面は全体に鈍い状況が続いている。しかし業務需要は前週よりさらに一歩改善している感があり、大葉や食用菊といった妻物類にも引き合いが出てきている。梅雨で香辛薬味系も需要が高まるだろう。地物の出荷は野菜よりも果実の方が目立つ。すいかは増量し、デラウエアも本格化する。一方野菜は、赤じそやナスが出てくる季節だが、伸びが今一つで数量は少ない状況。うめは7月上旬で終了しそうだ。

【野菜】

 葉茎洋菜類では、長野産レタスや白菜は供給過多で価格は低迷していたが、産地での出荷調整が入り、価格は浮上する見込みだ。キャベツは群馬産がスタートし安定した入荷が見込まれる。ほうれん草、小松菜も安定した入荷となるだろう。
 果菜類では、枝豆は岐阜産主体に、群馬産、新潟産の入荷となり、安定した入荷が見込まれる。とうもろこしは、愛知産がピークを過ぎ、堅調な価格推移が見込まれる。ピーマンは、北海道産の入荷。翌週に長野産がスタートし、不足感は解消されるだろう。
 根菜類では、季節商材の梅は県内産が終盤で数量は減少する。ずいきは県内産が安定した入荷される。ごぼうは群馬産が潤沢なため、半場拡大が可能だ。しょうがは高知産、和歌山産が安定した入荷となりこちらも大量販売が可能だ。長芋は、需要の高まりと帯広地区が少雪により、C品の割合が高く平年より若干高値推移となっている。玉葱は県内産、富山産の入荷が増量する。大根は岐阜高冷地の入荷となる。

【果実】

 国内果実では、西瓜は大玉・小玉は県内産メインだが、生育遅れが散見され数量は不安定だ。だが7月の上旬にかけ徐々に回復が見込まれる。プラムは県内産が潤沢な入荷。デラウェアは県内産主体の入荷で、金沢産もスタートし、数量は前年を上回る安定した数量となる。ぶどうは山梨産、岡山産からシャインマスカット、巨峰、ピオーネの入荷となる。桜桃はピークを過ぎ減少傾向となるだろう。メロン類はアンデス、赤肉共に減少傾向の入荷が見込まれる。
 国外果実では、アメリカ産チェリーは品種が切り替わりながら順調な入荷を続ける。シトラス系は、ネーブルはオーストラリア産に移行。レモンはチリ産主体に安定した入荷が見込まれる。バナナは入船遅れも解消し安定。ぶどうは緑系が7月よりメキシコ産の入荷となる。