■週の概況 第30週 7/19(月)~ 7/24(土)
【全体】
開催か中止か、1万人か無観客かなど、ぎりぎりまで混沌とした東京五輪がこの週ついに開幕する。それに合わせ世間は22日から4連休となる。一方でコロナウイルスの感染者はまたも増加傾向に転じている。市民は家で大人しくテレビ観戦か、連休で外に繰り出すが、金沢・石川への人出はどうか、外食産業は活気を取り戻すのか…前例のない社会情勢で何とも予測が立てにくいところだ。
梅雨明けで天候も良く、野菜の生産・流通は概ね順調だ。ひっ迫している品目は特に見当たらず、平年並みもしくは平年より若干安値のものが多いようだ。果実はどの品目も前進出荷で品種の切り替えが早いペースで進んでいる。今は大丈夫だが、8月に入ると〝あるべきものが今年はない〟という事態になりかねず、注意が必要だ。
【野菜】
葉茎洋菜類では、レタスは安定した入荷だが、長雨の影響から品質には注意が必要だ。ブロッコリーは数量の減少に伴い価格は上げ基調に転じる。反対に、キャベツとアスパラは順調な入荷となり拡販が可能だ。ほうれん草、小松菜、水菜などの菜類は、天候の影響から不安定な品質が続く。ねぎは県内JAからの入荷が出揃い、増加が見込まれる。季節商材の赤じそは県内産が終了となる。
果菜類では、数量不足だったとうもろこしは、長野産主体にまとまった入荷が見込まれる。しばらく低迷が続いていた茄子は、梅雨明けに伴い品質は回復へと向かう模様だ。香辛妻物類では、みつば、春菊は減少傾向の為、大葉や茗荷は需要の高まりから価格は上げに転じる。
根菜類では、岐阜産大根は中京地区の卸売市場が連休となる絡みから、21日水曜日の入荷は無い旨注意が必要。長芋は北海道、青森産の入荷となるが、夏に向けて需要は高まり高値推移はまだまだ続くだろう。馬鈴薯は静岡産主体に県内産が前年より若干早く入荷中だ。
【果実】
国内果実では、前年の最高値を更新したルビーロマンは、2,3日おきの販売で8月にピークを迎える見込み。西瓜は、大玉・小玉共に今週までは潤沢な入荷だが、その後は減少に転じる。デラウェアは高松地区がピークを過ぎ、県内産は減少傾向で数量の確保に注意が必要。シャインマスカットは山梨、岡山産が出回り、ギフト需要もあり引き合いは強い模様。桃はなつっこに切り替わり、前進出荷から切り上がりも早いことが予想される。メロン類は北海道産、山形産入荷。山形産は端境期の為、数量確保に苦労しそう。
国外果実では、アメリカ産チェリーは8月初めまでの入荷。シトラス系では、南アフリカ産のジャクソンフルーツが新顔として注目される。ライムのような爽やかな風味が特徴のGFの希少種である。バナナ、パイナップル、キウイは安定した入荷が見込まれる。