■週の概況 第31週 7/26(月)~ 7/31(土)
【全体】
オリンピック開幕で消費マインドがどう変化するかは未知数だが、4連休で金沢の観光地、商業地は、多くの人が繰り出し、業務関係はそれなりに賑わいを取り戻しているようだ。反面、感染者急増で市中全体に警戒ムードが漂う。
新盆と旧盆の谷間に位置するこの時期は、例年のパターンとして青果物流通は沈滞気味となる。本年も現時点では、猛暑で消費が芳しくないことと相まって、野菜の安値傾向が顕著だ。一方で、猛暑干ばつの影響で、野菜は葉枯れ、傷み、生育不良など品質面での不安要素を抱えている。消費の回転は鈍いが、品質管理に神経を使う難しい週になりそうだ。一方、台風8号が珍しい進路で進んでおり、週中に関東~東北を横断上陸する可能性がある。その被害によっては青果物流通が大きく変化するが、無事ならば潤沢安値の展開が持続する。
果実は県内産の梨(新水)が週の後半より始まり、巨峰・ルビーロマンも増量とあって、地物の夏果実が出そろった種類豊富な売り場作りが可能となる。
【野菜】
葉茎洋菜類では、ブロッコリーは高温と干ばつにより数量は減少傾向だ。気温の高い日が続く為、今後も注意が必要である。レタスも高温の影響から減少傾向となり価格が上がる見込みだ。ねぎは今年度からかほく市産がスタートし、翌週から県内産JAの入荷がピークを迎えるだろう。菜類では、ほうれん草、小松菜は高値疲れから下げに転じる見込みである。
果菜類では、胡瓜、ナスは安定した入荷だが、台風8号の進路次第では、作況が変わる可能性がある。香辛妻物類の各品目は需要期の為、相場は上げ基調が続く。豆類では、加賀野菜の一つである加賀つるまめの共撰がスタートする。
根菜類では、大根は岐阜産、北海道産中心。人参は青森産と北海道産の入荷で、東北以北では、高温と干ばつの影響で両品目の太物の入荷は少ない見込み。れんこんは個人物に加えて、翌週より県内産JAもスタートする予定。
【果実】
国内果実では、西瓜は大玉、小玉共にJA金沢市が終盤だ。大玉は能登地区及び山形産、小玉は山形産へと移行する。ルビーロマンは隔日販売から連日の入荷となる。ぶどう類では、JA金沢市より巨峰がスタート。他にも、週後半よりJA金沢市の梨・新水がスタートする。作柄は不作だった昨年よりは多いながら平年より若干少ない予想。メロンは、メインの山形産が端境期の為、不足感が続く見込み。桃は山梨産に加えて福島産のあかつきが例年より1週間程早い入荷となる。
国外果実では、アメリカ産チェリーの入荷は終盤に差し掛かりる。マンゴーはメキシコ産に加えてパキスタン産チョウサ種の入荷。チョウサ種は青みのある見た目で、中身は完熟しており、21度と高糖度が特徴で、9月頃までの入荷が見込まれる。