青果物の週間情報 【2021-W37】

■週の概況 第37週 9/6(月)~ 9/11(土)

【全体】

 曇雨天が続き、産地の出荷量はやや減少傾向にある。野菜は全体としては堅調でやや強含み。お盆前の激安状態からジリジリ単価が回復しており、傾向としては昨年と逆だ。気温は秋めいて涼しくなり、サラダ商材から加熱商材へと需要がシフトする。この週は菌茸類、ねぎ、白菜などの動きが良くなるだろう。特に菌茸はしいたけの増量が顕著になる。トマト・ミニトマトのひっ迫感は解消されてきた。反対に雨による出荷減と需要増で春菊の高騰が目立つ。玉ねぎ、馬鈴薯は長期的に品薄高値基調となる。まん延防止が続くので業務需要は相変わらず低調だ。ただ、石川県内の感染者が以前より落ち着いてきており、わずかながらも外食産業に動きが出てくる。 果実も秋の彩りが目立つ。梨は幸水が終わり豊水と南水など後継品種へ。シャインや巨峰など大粒系はピークに入る一方、ルビーロマンは終盤でわずかとなる。いちじくは潤沢。栗は茨城県産と週の後半より地元石川県産。柿もちらほら姿を見せ始める。

【野菜】

 葉茎葉菜類では、レタスは長野産が安定し価格も下がる見込みである。ブロッコリーは朝晩の冷え込みから、減少傾向となる。キャベツは夜温が低く生育が遅れ、入荷は少ないだろう。菜類では、ほうれん草は少なく、価格は前年より高値推移となる。小松菜は若干ながらも県内産地の回復が見込まれる。菌茸では、県内産の椎茸が潤沢で前年を上回る入荷が期待できる。 果菜類では、胡瓜、茄子は低温による生育の遅れから、数量減少が予想される。ピーク期のトマトも低温と曇天の影響から大幅な増量は見込めない。枝豆は岐阜産の終了から間が空いて山形産へ移行。ピーマンは、長野産、北海道産が微減となり、後続産地の高知産は9月下旬からの入荷となる。 根菜類では、北海道産の人参が数量回復し、不足感のあった太物についても増加が見込まれる。大根は引き合いが強まる中、軟腐病が発生し品質が不安定にある恐れがある。ばいれしょは少なく堅調な価格推移。玉葱は小玉傾向で入荷少なく、前年より高値での推移が続く。反対に、ごぼうは青森産が潤沢で、価格も下がる。県内商材では、甘藷と蓮根が安定した入荷だが、需要の高まりから不足感が漂い、蓮根については、高値となる。

【果実】

 国内果実では、ルビーロマンは連日の販売だが、数量は徐々に減少する。県内産の梨は20世紀、豊水の入荷で、南水もスタート。加賀しずくは、安定した入荷が見込まれる。巨峰は、長野産をメインに数量の増加が期待される。シャインマスカットは山梨産が潤沢で、価格も下げ基調となる見込みだ。りんごは青森産に加えて長野産の入荷。長野産は、前年より若干中玉(32・36・40玉)の発生比率が高い。栗は茨城産主体の入荷。前年より豊作だが、天候次第で数量が落ち込む可能性もある。グリーンハウスみかんは愛知産、佐賀産より週2回程度の入荷が見込まれる。 国外果実では、キウイフルーツはゴールド系の入荷があるが、大玉・小玉の両端が減少するだろう。その他の品目については安定した入荷となり、価格も保合で推移する。