■週の概況 第39週 9/21(火)~ 9/25(土)
【全体】
青果物はここしばらく、数量が少なく高値基調のイメージが強いが、一緒くたに〝野菜が高い〟で済ませては消費者の購買意欲が削がれる一方でよろしくない。高騰した白菜やレタスは、高値基調ながら前週よりは下げるだろう。高値が続く胡瓜はむしろ荷余り感が出て軟調であり、菜類も数量が回復傾向で弱含みだ。キャベツやピーマン、サツマイモなど潤沢な品目も少なくない。一方でトマト、茄子、豆類、玉ねぎなどは依然として品薄で堅調な相場が見込まれる。要するに品目によりけりであり、値ごろな商品をうまく取りそろえれば、十分に魅力的な売場作りが可能だ。特に、秋ならではの食材であるきのこ類や甘藷、れんこんなどは引き合いも強く売り込み時となる。
果実ではみかんのシーズンが例年より1週ほど早いスタートを切り、極早生としては糖度もまずまずの出だしだ。梨は豊水・南水が終了し、あきづき中心となる。洋ナシや柿の姿も目立ってくる。ブドウ類はルビーロマンが最終盤で、巨峰やシャインは潤沢だ。
【野菜】
葉茎洋菜類では、レタスは連休需要も過ぎ、価格は下げに向かう。ブロッコリーは低温の影響から減少する見込みだ。ねぎは北海道産主体に、潤沢な入荷が期待できる。白菜は高値推移だが、数量の増加に伴い下げに向かう。秋に向けて需要の高まりを見せているきのこ類では、しいたけが順調な入荷。しめじ、えのき茸も前年並みの入荷が予想される。
果菜類では、胡瓜が福島産主体にピークを迎え安定した数量が期待できる。高値疲れの影響から価格も下がり売り易くなるだろう。茄子やトマトは前週並みの取扱いが見込まれるが、台風次第では入荷が不安定になるかもしれない。
根菜類では、人参は北海道産の切り上がりが前年よりも早いことから数量少なく、翌週以降の価格は上がる見込みだ。大根は増量見込みだが、前年と比較して少ない入荷が予想される。青森産のごぼうは、数量は安定し、価格も例年並みで販路の拡大が期待できる。甘藷、蓮根は県内産を中心に順調な入荷が見込まれる。里芋は主要産地が台風の進路上にあることから、不安定な入荷が予想される。ばれいしょは台風の影響から物流に遅延が生じる可能性がある。玉葱は、小玉で数量も少ないことから高値推移となるだろう。
【果実】
国内果実では、県内産の梨はあきづきメインの入荷となる。ルビーロマンは隔日販売となり、9月いっぱいまでの入荷。石川アールスは連日の入荷ながら、小玉傾向の為、数量は伸び悩むだろう。ぶどう類では、山梨産はピークを過ぎ減少へと向かう。後続の長野産については、生育遅れから大幅な増量とまではいかないだろう。りんごは青森産が端境期の為、入荷の少ない状況が続くが、翌週から長野産の秋映がスタートする予定だ。季節商材では、福岡産みかんの極早生品種「日南の姫」が入荷中だ。前年より約1週間早く、安定した入荷となる。また、和歌山産の柿や、山形産の洋梨、県内産、関東産の栗が入荷し、商品のラインナップは秋物へと移行する。
国外果実では、マンゴーがタイ産、メキシコ産に加えて、ブラジル産のアップル系マンゴーの取扱がスタートする。その他の品目については概ね安定した入荷が予想される。