■週の概況 第47週 11/15(月)~ 11/20(土)
【全体】
石川県内は、気温低下と冷たい長雨が続き、無加温のハウス物は生育が鈍り、重油が高いために加温も消極的であり、地場農産物の出方を鈍らせている。先日はあられも降って、ダイコンなどに被害をもたらした。一方で県外、特に関東方面は天候よく、生育は順調だ。総体的に野菜は、出荷量において前週から大きな変化はない見通しで、価格も概ね保合である。ただし玉葱のひっ迫感は次第に強まっており、品薄高値が一層ひどくなりそう。果実ではみかんはまだ順調ながら、柿、りんごは例年より少なめ単価高が続いている。
消費面では、県内の温泉街・料亭・宿泊施設は「県民割制度」や「五感にごちそう金沢」など行政の補助政策もあって活況を呈している。このため業務筋仕向けの食材の動きは比較的好調だ。一方で冬野菜の家庭菜園も収穫どきであり、ねぎ、ダイコン、キャベツなどは郡部に行くほど店頭販売が苦戦している。
【野菜】
葉茎洋菜類では、ブロッコリー、レタスは主力産地からの安定した入荷が見込まれ価格は保合での推移する。白菜は、降雨の影響から不安定な入荷で価格は上がる見込みだ。ねぎは埼玉産、県内産から安定した入荷で、前年を下回る価格が予想される。菌茸類では、「のと115」が前年より早いスタートだが、下旬頃までは少ない数量のまま続くだろう。
果菜類では、胡瓜は高知産をメインに愛知産へと移行し、安定した入荷が見込まれる。茄子やトマトは動きの鈍さから価格は一段下がるが、気温の低下から数量は不安定となり注意が必要だ。ピーマンは、量が一旦落ち着くが、さらに翌週より増加が見込まれる。
根菜類では、県内産のダイコンは10日の霰で露地作の圃場に被害が発生している模様。かぶは県内産の共販がスタートし、数量増加が見込まれる。人参は、県内産に加えて、北海道産等の入荷となり、平年よりて安値での推移が予想される。ごぼうは青森産の秋堀り物が潤沢だ。県内産の甘藷、蓮根は微増傾向となる。じゃがいもでは、メークインは数量少なく価格は上昇傾向だ。玉葱は増量の目途が立たず、高値推移が一層強まる。
【果実】
国内果実では、みかんは前進傾向だが、気温の落ち込みから着色遅れとなり、数量のばらつきが懸念される。柿は県内産の高松紋平柿は潤沢ながらピークも過ぎ減少する見込み。奈良産、岐阜産の柿は、前年を下回る不作傾向となる。苺は愛知産に加えて、長崎産よりゆめのかの入荷。平年と比較して前倒し気味のペースである。季節商材では、宮崎産の金柑がスタートする。
国外果実では、バナナは入船の遅れが懸念される。マンゴーはペルー産のケント種がスタートし、前年並みの数量が予想される。アメリカ産のザクロは、降雨の影響により今シーズンは例年と比較して少ない模様。パイナップル、シトラス、キウイ等は安定した入荷が見込まれる。