青果物の週間情報 【2021-W48】

■週の概況 第48週 11/22(月)~ 11/27(土)

【全体】

 産地の切り替えが進み、谷間に入っていた野菜も順調な入荷を見せている。ただし、重油高の影響で施設栽培の品目は少ない傾向だ。コロナ感染が一服し人通りは戻ってきているものの、青果物の消費は低調な時季にあたり、動き自体はパッとしない。データ上は前年より単価高だが、昨年は11月に入って極度の不振に陥ったためであり、平年からすれば決して価格帯は高くない。特に、ダイコン・人参・白菜・ネギなどはだぶつき感がある。
 果実はみかんが潤沢で、いちごは前倒し傾向で現在のところは順調。逆にりんご、柿が少なく高値傾向だ。

【野菜】

 葉茎洋菜類では、ブロッコリーは県内産を主力に安定した入荷が見込まれる。価格は前年を下回り拡販可能だ。ほうれん草は、福岡産に移行し数量の増加が期待できる。アスパラは潤沢だったが、ピークが過ぎ減少、価格は上げに向かう。菌茸類は、概ね順調で、冷え込みが強まれば荷動きが活発になる。
 果菜類では、トマトは各産地、寒さの影響から数量は伸び悩む上に原油価格の高騰で今後も不足感は続きそうだ。反対に、ピーマン、いんげんは四国、九州産地より潤沢な入荷となり売場の拡大しそうだ。
 根菜類では、ダイコンが千葉産、県内産より安定した入荷が見込まれ、価格は一段下がる。人参は岐阜産が平年より5日ほど遅れてのスタートとなった。ごぼうは青森産の秋堀物がピークを迎え順調な入荷となる。馬鈴薯は、男爵やキタアカリで不足感が漂い強含みだ。玉葱は慢性的は品薄で強保合が続く。季節商材では、週後半から干し大根がスタートする予定だが、作付面積と生産者の減少に加え、今月の霰により商品化できないものが多発し、平年より少ない見込みだ。百合根は翌週には入荷が終了となる。

【果物】

 国内果実では、苺は愛知産をメインに、長崎産、鹿児島産に加えて、福岡産のあまおうも入荷する。みかんは福岡産、長崎産が早生品種のピークを迎え、前年を上回る数量が見込まれる。りんごは青森産を中心に長野産の入荷で、数量は安定してきているものの価格は前年髙での推移となる。柿は県内産、岐阜産、奈良産からの入荷で、霜害やあられの被害から依然として入荷は少ない。その他に県内産、富山産の干し柿、山形産の洋梨、宮崎産の金柑が入ってくる。
 国外果実では、アメリカ産のぶどうは作況の遅れと入船数の減少により、前年と比較して高値推移が予想される。その他の品目は安定しており、保合が予想される。