年末年始の定例会議
本日、年末の青果部取引協議会が開催された。金沢市中央卸売市場の卸、仲卸、小売組合の代表者が寄り集まって、主に年末年始の取引状況やルールの確認をする場である。毎年の定例会議であって、だいたい内容も例年どおりではあり、揉めることはまずない。だが、年末年始は特殊な時期であり、きちんと手順を踏んでおくことは重要なのである。
年末年始は代金決済が重要
例えば、代金決済サイクルというものがある。当市場では1週間ごとに〆日を設けて精算・振込処理を行っていく。一般社会の月〆めよりもかなり細かく短いターンだ。これは生鮮青果物という保存貯蔵が効かない商品を迅速正確に処理していく上で必要なことであり、また、資金繰りに苦しい生産者(農業者)への代金支払いをよりスピーディーにこなすための業界の決め事だ。当市場では平常は木曜日〆めの月曜日払いというルールだが、年末年始は小売店も金融機関も特別な休暇に入るため、通常とは違う〆日設定とする。たとえば1週間より長い10日間とか2週間とかの売掛・買掛期間を設定する。万一、年末年始のこの時期に、経営破綻する店が出ると、組合はその店の買掛金を保証しなければいけない。これを代払い制度という。年末年始はこの買掛金が通常より大きく膨らむので、組合側としては実は戦々恐々なのである。
会長職としての責務
私はこの協議会の会長という立場である。業界の人々が安心して運営できるよう、多くの人々の意見を聞かなければならないし、意見の相違がある時は皆が納得できるまで検討を重ねる舵取りをしなければならない。特に近年は卸売市場法が改正され、市場運営のあり方が多様化しているだけに、新しく取り組む自由さと、着実に押さえる堅実さの双方が求められる。